iemiru コラム vol.132
新築マイホームは火災保険料が割引される!?保険料を安くするテクニックとは?
マイホームを新築したときや、賃貸契約するときに加入する火災保険。不動産会社や金融機関が進めるままに、なんとなく加入している人も多いのではないでしょうか。 今回はとくに新築における火災保険について、割引制度や選び方をご紹介します。何十万円もする大きな保険なので、しっかりと納得して加入し、安心して新築住まいの生活を楽しみましょう。
火災保険とは?
「火災保険」とは、その名の通り「火災」による損害が発生した場合に補償してくれるものです。ですが、実際には「火災」以外にも補償対象はたくさんあり、「住宅総合保険」といえるほど充実した補償内容を選ぶことができます。以下に詳しく説明しますので、まだ知識のない人はぜひ、確認してみてください。
火事や自然災害などで家が壊れた時に保証してくれる制度のこと
火災保険とは「火災/風災/ひょう災/雪災/水災/落雷/破裂爆発/衝突/集団暴動/盗難」等による損害を受けたとき、修繕費用などを補償してくれる制度のことです。オプションによって、補償の対象を「家(建物)」だけでなく「家財」など幅広く設定することができます。 また、地震大国である日本では地震保険をセットにする場合も多く、家を建てる場所の気候や地盤の安定性などによって契約内容を見直す必要があります。 新築のマイホームを建てるとき、住宅ローンを組むために火災保険への加入が必須となる場合がほとんどなので、必要十分な火災保険に加入できるよう気を付けて選んでいきましょう。
火災保険割引制度の種類
火災保険を選ぶときは、何かしらの「割引制度」が適用される場合がほとんどです。割引を利用せずに契約し、損をしてしまわないようにしっかりと内容を確認しましょう。
新長期・新築割引
●新築してから12ヵ月後の月末までに契約すると適用される
保険会社によって条件は異なりますが、新築の住宅は割引が適用される場合が多くあります。保険会社によって条件が異なり、新築から年月から11か月後の月末であったり、新耐震基準(昭和56年6月1日施行)の住宅であることが基準となったりするので必ず確認が必要です。
また、築年数10年未満である築浅住宅が割引の対象となる「築浅割引」などもありますので、加入時期はなるべく早くするのがおすすめです。
長期割引
●1年ごとに契約せず、5年一括で契約すると適用される
まとまった年数で契約し、何年分も一括で支払うことで割引が適用されます。初期費用が大きくかかってしまうことがデメリットですが、長期的に考えれば費用を安く抑えることができる方法です。
ひと昔前は35年契約などがありましたが、2015年10月以降は最長で10年契約までとされています。2015年10月以前に契約した人からは、「35年で契約した方がお得」といった旨のアドバイスをもらう場合がありますが、現在は適用されないので注意してください。
ホームセキュリティ割引
●保険会社が指定するセキュリティが導入されている場合に適用される
ホームセキュリティの「セコム」のグループ会社であるセコム損害保険が取り扱っている割引で、「セキュリティシステムの導入により保険料が割引となる火災保険」として人気です。
人がいないときでも、火災や盗難を常に監視して守ってくれるセキュリティシステムを購入し、有効に機能していることを条件に、約17~37%もの割引が適用されます。セキュリティシステムを導入すれば、火災や盗難の危険も減り、保険料も安くなるのでお得です。
セキュリティは契約時だけ加入していれば良いわけではなく、保険契約後に解約・解除した場合には、残りの保険期間に対しての追加保険料が発生します。保険金の支払いに影響しますし、保険会社への連絡が必須となるので注意してください。
オール電化住宅割引
●オール電化の住宅に対して適用される
オール電化住宅割引は、その名の通り調理器具や暖房器具など、全てを電化製品にすることで適用される割引です。当然、ガスコンロやガスヒーターなどを使用しないことが適用条件となり、契約の際にはオール電化にしている証明書の提出が必要となります。
平成27年に起きた住宅火災の主な原因の第一位がガステーブル等(ガステーブル、ガスこんろ、ガスレンジ及び簡易型ガスこんろ)で、ここ数年は毎年、ワースト1位になっているようです。
いくら自分は大丈夫と思っていても何が起こるか分かりません。不安な方は安全のためにオール電化にし、保険料もお得にしてみてはいかがでしょうか。
ノンスモーカー割引
●住宅内で喫煙しない場合に適用される
ノンスモーカー割引は、住人がたばこの喫煙をしない場合に適用される割引です。基本的には自己申告制で、禁煙していた人が喫煙を再開した場合には、速やかに保険会社へ報告が必要となります。
また、契約当初は小さかった子供が、大きくなってから喫煙することもNG対象とるので注意が必要です。友人が訪ねて来た時など、住人以外の一時的な喫煙や、通行人が敷地内にたばこをポイ捨てした場合などは保険適応の対象となります。
発電システム割引
●太陽光発電システム、またはエネファームを有する建物に適用される
AIU保険では、「発電エコ住宅割引」として、約3%の割引を受けることができます。国の補助金を受ける対象となるソーラー発電や家庭用燃料電池を取り付けていることが適用条件です。
金融機関が薦める火災保険は保留せよ
火災保険を選ぶとき、住宅ローンと一緒に金融機関が勧めてくる保険で決めてしまいがちですが、うのみにせずしっかりと検討しましょう。もしかしたら、知らないうちに損をしている可能性もあるので注意が必要です。
金融機関に任せてはダメ
●直属の火災保険会社1社の商品しか扱っていない
住宅ローンを組むとき、金融機関から勧められた火災保険を安易に契約してはいけません。団体割引が適用されると言われたり、手続きが手軽であったりしますが、基本的には一旦保留にすることをおすすめします。
お金に余裕があり、担当者を信じて手間を省きたいのであればよいですが、少しでもお金の節約をしたい人は気を付けましょう。
保険を契約する場合、複数社の見積もりをとってしっかりと比較することが大切です。
●補償内容が決められているため、必要のない補償が付いている場合が多い
金融機関から紹介される火災保険は、契約内容がフルパッケージになっている場合があるので注意が必要です。住宅によってはフルパッケージにした方が良いときもありますが、多くの人は必要のない内容を選択して損している可能性があります。
例えば、水災の場合、国や地方自治体が作成したハザードマップを確認し、住宅が自然災害による被害をうけやすいかなどを確認してみてください。ハザードマップによる水災の被害予想が穏やかであれば、水災のオプションを外してもよいかもしれません。
複数の保険会社を比較せよ
●自分に必要な補償が付いているか、各社を見比べるべき
ひと昔前までは、保険の内容や金額にあまり差がない時代もあったかもしれませんが、現在では保険会社によって条件や金額が大きく異なります。
契約内容を選ぶとき、風の強い地域であれば風災のオプションを、水害の可能性があるなら水災のオプションをつけるなど、住宅のある地域の特徴をしっかり調べたうえで必要十分な内容を選ぶことが大切です。
また1社だけでは比較できないので、必ず複数の保険会社から見積もりをとって確認することをおすすめします。近年では保険の比較サイトで一括請求することもできますので、忙しい人は試してみてはいかがでしょうか。
●不要な補償を取り除くことで、保険料を安くすることができる
必要な契約内容を付けることと同じぐらい、不必要な契約内容を取り除くことも大切です。特に金融機関から紹介される火災保険では、フルパッケージで必要のないオプションが付き、高い金額を請求されている場合があります。
もちろん生きている限り何が起こるか分からないので、無駄にならない可能性もありますが、限りなく可能性が低いオプションであれば除外した方が無難です。
長期的には何十万円という大きな差が出ますので、しっかりと検討しましょう。
火災保険に入らなければならない理由
ここまで、火災保険の補償対象や割引について説明してきましたが、そもそもなぜ加入が必須となる場合が多いのでしょうか。以下、納得して火災保険に入れるよう、理由を解説していきます。
住宅ローンを残っているから
●家が全焼した場合、月々の生活費でギリギリのため住宅ローンが払えなくなる
もし仮に火災などで家が全壊した場合、家は無くなりますが、住宅ローンだけは残ったままです。さらに、生活を立て直すために新たに住む場所を確保しなければなりませんので、ホテルに泊まる場合でも、賃貸を契約する場合でも、お金がかかってしまいます。
多くの人は収入に対してある程度ギリギリで住宅ローンを組んでいますので、生活費を優先してホテル代や賃貸代を支払えば、ローンの返済まで支払える人は少ないのではないでしょうか。
新たに家を建てる場合でも、全壊した住宅ローン+新築費用がかかりますので、莫大な予算が必要となります。
●保険があれば建て替え費用が出るため、引き続き住宅ローンを支払うことができる
そんなときに活躍するのが火災保険です。損害を受けたときは、保険会社が建物の修繕費や生活を立て直すための費用を負担してくれます。全壊したときは、住宅の家財やローンを補償してくれますので、万が一の場合でも安心です。
失火法が存在するから
●隣の家の火事が原因で自宅が全焼しても、その修繕費は自己責任になってしまう
日本にはもともと、損害賠償責任が「民法709条」で定められ、自分の落ち度で相手に迷惑をかけた場合に損害賠償をする責任があるとされています。
しかし、火災の場合は「失火法」という法律が適用され、火災を起こした本人に重大な過失がない場合は、責任をとらなくても良いとされているのが現状です。
●住宅ローンを払い終えた人でも、油断は禁物である
失火法がある限り、たとえ住宅ローンを払い終わった人でも、安心することはできません。お隣さんが原因の火災で家が全焼しても、建て替え費用などは請求できず、自分のお金で新たに家を建てる必要があります。
火災保険に加入していれば建て替え費用などを保険会社が支払ってくれますが、そうでない場合、自分に落ち度がなくても他人が原因で大損することになってしまいます。
新築を建てる時の火災保険の選び方
ここまで火災保険の制度や割引、加入する必要性について説明してきました。 以下、最適な火災保険を選ぶための方法を解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
必ず複数社から見積もりをもらい、補償内容を比較すること
火災保険を選ぶ場合、必ず1社だけではなく、複数社の見積もりをもらうようにしてください。住宅ローン組むときの金融機関や、建築業者の紹介する保険会社で決めてしまっては損をする可能性があります。 お金に余裕があり、見積もりをとる時間も惜しい人は別ですが、そうでない人はしっかりと確認しましょう。
補償内容が同じでも、割引制度の有無によって保険料が異なるので注意せよ
複数社に見積もりをとると、補償内容が同じでも金額に差が出ることがあります。保険会社によって割引制度なども大きく異なりますので、ご自分の住宅環境をしっかりと調べた上で検討してみましょう。 また前述しましたが、現在は保険サイトから一括して複数の保険会社に見積もりをとることが可能です。ネット上だけで完結し、早ければ数分で作業が完了するので忙しい人ほどおすすめです。 しっかりとポイントを確認しながら最適な契約を結び、安心して、新築マイホームでの生活を送れるようにしましょう。
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