iemiru コラム vol.141
リフォームする前に押さえたい7つの基本!段取りからローンまで解説
リフォームで夢の空間を叶える!
長年、住み続けてきたマンションや一戸建ての住宅。でも、時が経つにつれて生活スタイルの変化で部屋が不要になったり、故障、老朽化など、メンテナンスが必要になる時がやってきますよね。 そのような時、建て替えに代わる選択肢として「リフォーム」が脚光を浴びています。一昔前と比べても、今は、トイレやバスルーム、キッチンなど、とても快適で機能性溢れるものに進化しています。 「もっと早くリフォームすればよかった!」と思われる方も多いようです。 とはいえ「リフォームって何から始めていいのかわからない」「ローンはどうするの?」「失敗したという話をよく聞く…」なんて不安もいっぱいですよね?そこで今回は、リフォームについて押さえておきたい「7つの基本」についてご紹介していきます!
こんな悩みはリフォームで解決!
家に関する悩み事は尽きないものです。
● 雨漏りの原因になっている外壁
● 地震の際に不安な重い瓦屋根
● もっと活用できそうな荒れた庭
● 冬は凍えるほど寒いバスルーム
● 落書きやシミだらけの壁紙
挙げればキリがありません。しかし、ここに挙げた悩みは全てリフォームで解決できるのです。しかも、まるで新築のように生まれ変わらせることができます。
建て替えるよりも簡単に、しかも低予算で悩みを解決できるリフォームは、今、多くの人に選ばれています。
耐震性アップで安心な住まいに
相次ぐ大地震に、家の耐震性に不安を持つ人も多いと思います。家の耐震性は、1981年6月に改正されており、2000年には建築基準法の改正に伴って、耐震性の向上に関する内容も盛り込まれました。 しかし、必ずしも大地震で家が倒壊しないとは限らないのです。その理由は、家の耐震性が、家の形や地盤など色々な条件によって決まるからです。建築した年に関係なく、耐震性をアップする必要がある家も存在します。そこで、注目されているのがリフォームによる耐震性アップです。 大規模な耐震リフォーム以外にも、土台部分のみ、柱の補修のみ、筋交いの交換など、部分的な耐震補強をするだけで耐震性は変わってきます。
基本1. 住宅をリフォームするタイミング
ここからは、リフォームの7つの基本についてお伝えしていきます。最初の基本は、住宅をリフォームするタイミングについてです。 リフォームに踏み切って良いのか悩んでいる方は、次のようなタイミングが訪れた時にリフォームを検討してみましょう。
より快適な空間にしたい時
今、住んでいる家に大きな不満がある時、快適な空間にしたいと思った時は、リフォームを検討し始めるタイミングといえます。 快適な空間へリフォームをすることは、決して贅沢ではなく、家をもっと長持ちさせる為の秘訣と捉えましょう。家の故障部分や不満をそのままにしておくと、後でさらに費用がかかる大幅リフォームが必要になる場合もあるからです。
生活スタイルが変わった時
生活スタイルの変化があった時も、リフォームのタイミングです。
● お子さんが独立した時
● 二世帯住宅を検討し始めた時
● バリアフリーにしたい時
生活スタイルの変化は、ある程度先まで読むことができます。ポイントは、最初のリフォームをする際に、少し先まで見据えてリフォームをすること。数年後に追加でリフォームをしなくて済むようになります。
もっと長く住める家にしたい時
何世代にもわたり、家を大切にしていきたいと思った時もリフォームのタイミングです。特に地震の多い日本だからこそ、耐震性や家全体のバランス、家の強度は重要となります。窓が多い家、1階が店舗やガレージなどになっている家は、耐震リフォームをするとより長く住める家にすることができますよ。 家の断熱性も大切です。年老いた時に、温度差による健康へのリスクが高くならないように、断熱性能をあげるリフォームもおすすめです。
老朽化や故障を直したい時
歩くたびに軋む床、ボロボロで黄ばんだ壁、油汚れや頑固なカビの目立つキッチンなど、直したい所は、年が経つごとに増えていきます。 一戸建てやマンションでも、必ず家というのはメンテナンスが必要となります。そのメンテナンスの時期は、傷んだ家が教えてくれます。ひどくなって、大規模なメンテナンスが必要になる前に、ベストタイミングでリフォームをすることが大切です。
基本2. リフォーム費用の相場
リフォーム費用についても、押さえておきたい基本です。リフォーム費用は、場所や程度によって金額はかなり違ってきます。リフォーム費用以外の諸費用については、業者や工事内容によっても違うので、見積もりの際にしっかり確認しておきましょう。 ここでは、諸費用を除いたおおまかなリフォームの相場をご紹介します。
キッチン・浴室・トイレ・洗面所
水回りのリフォームの中心的な相場は次のようになっています。
● キッチン・・・50〜150万
● 浴室・・・50〜150万
● トイレ・・・20〜50万
● 洗面所・・・20〜50万
中には、数万円のプチリフォームをしただけで、悩みが解決した!という方もいるので、まずは一度、相談してみると良いですね。
リビング・玄関・寝室・和室
続いて、リビングや玄関、寝室、和室のリフォーム相場です。
● リビング・・・100〜150万
● 玄関・・・20〜80万
● 寝室・・・5〜100万
● 和室・・・5〜100万
リフォームの範囲によってかなり差が出るのが、玄関やリビングなどです。特にリビングは長く過ごす部屋だからこそ、大幅にリフォームする人が多いのかもしれません。
廊下・収納・床
最後に、廊下や収納、床のリフォームの相場をチェックしてみましょう。
● 廊下・・・20〜50万
● 収納・・・3〜40万
● 床・・・1〜15万
こちらも、広さによって価格は大きく変わってきますが、床の張り替えや、収納を増やすといったリフォームなら、比較的低価格で行えます。
基本3. リフォームローンの選び方や金利は?
リフォームをする際に利用できる「リフォームローン」はご存知ですか?ここでは、リフォームローンの基本についてご紹介します。
選び方
リフォームローンは、銀行などが、住宅をリフォームする時のために提供しているローンのこと。住宅ローンに比べると無担保タイプが多く、カードローンなどと比べて低金利で借り入れできる点が特徴です。審査も住宅ローンよりも緩く、融資額は50〜500万円程度です。
リフォームローンを選ぶ際には、3つのポイントをチェックしましょう。
● 限度額(いくらまで借りられるのか)
● 借入期間(いつまでに返す必要があるのか)
● 金利タイプ(固定金利なのか変動金利なのか)
今の状況、借入したい金額、返済予定、今の年齢などを踏まえて、各社3つのチェックポイントを比較しながら検討してみてください。
ちなみに、リフォームローンの他にも、住宅ローンやリバースモーゲージ、カードローンといったローンがあります。ですが、リフォームのように借入期間10年未満、500万円程度までが多い場合、まずはリフォームローンを検討してみるのがオススメですよ。
金利
リフォームローンの金利とは、借り入れた金額に対してかかる利子のこと。住宅ローンの金利相場は0.5〜2.5%であるのに対して、リフォームローンの相場は2.5〜4.5%と、無担保の分、金利は高めになります。 金利は毎月見直される可能性があり、相場が読みづらくなっています。ネットバンキングや都市銀行、地方銀行などは、比較的金利が低い傾向にあるようです。
リフォームローン減税
リフォーム減税とは、一定の条件をクリアした時に、5つの税金について、税金を減らしたり、優遇措置を受けることができる制度です。お得にリフォームするために、ぜひ押さえておきたいポイントです。
対象となる税金はこちら。
● 所得税
● 固定資産税
● 贈与税
● 登録免許税
● 不動産取得税
税金により、優遇内容が違います。また、減税を受ける為には、条件があります。その対象となるリフォームは、こちらの5つです。
● バリアフリーリフォーム
● 省エネリフォーム
● 同居対応リフォーム
● 耐震リフォーム
● 長期優良住宅化リフォーム
優遇を受ける税金の種類によっても、リフォームの際に満たすべき要件は変わってきます。前もってリフォーム減税について確認しておけば、条件を満たしやすいリフォームにすることが出来ます。
必ず、リフォーム会社の人に確認しておきましょう!
基本4. 会社探しや見積もりなど全体の流れ
リフォームについて基礎的なことがわかったら、今度は、リフォームをするまでの全体的な流れを掴んでいきます。全体の流れは次のようになります。
1. リフォームしたい箇所を決める
2. リフォームの相場や具体例などを調べ、イメージを掴む
3. いくつか会社を決めて、見積もりを出してもらう
4. 契約
5. 工事
6. 支払い
まず、リフォームをしたい場所と、何を改善したいのかを明確にし、家族の意見をまとめます。
次に、いくつか気になる会社をピックアップし、業績や相談した時の対応、見積もりなどを比較して、リフォームをお願いする会社を決めていきます。
会社が決まったら、リフォームの内容がきちんと希望通りの内容になっているか、支払い方法、リフォーム後の保証などを確認。気になる点やお願いしたい点は、口頭ではなく必ず契約書に盛り込んでもらいます。
全て納得出来たら、押印して契約します。工事が始まる際には近隣への挨拶をして、たまに工事の様子をチェックしに見にくることも大切です。
リフォームが終わったら、仕上がりをしっかり確認します。ミスが見つかった場合の連絡先も確認しておきます。全て納得したら、確認書に押印をして支払いをするという流れです。
基本5. 失敗しないためのポイント
続いて押さえたいのが、リフォームを失敗しない為の2つのポイントです。
イメージの整理と余裕ある資金計画
希望の家にリフォームするには、イメージをしっかり整理し、確実に伝える必要があります。雑誌やインターネット上の写真を利用して、確実にイメージ共有をしていきましょう。ショールームなどがあれば、実際に行って、直接確認することも大切です。 また、余裕のある資金計画も重要です。前もってリフォームにかかる費用や諸費用など、総額でいくらかかるのかを明確にしておきます。 リフォームの話が進むと、夢も希望もどんどん膨らんでいきがち。でも、一度冷静になって、今リフォームに使えるお金を計算しましょう。 無理なく返せるのか、家族のライフイベントで大きく支出が発生する年はないか、残したい貯蓄も引いて割り出された金額を超えないように注意してくださいね!
情報収集と見積もりのコツ
情報収集は大切です。知らないと損をしてしまうこともたくさんあるからです。インターネットやチラシ、口コミサイトなどを上手に活用しましょう。 また、見積もりの際に、詳しい内容を担当者とやりとりしていくことになります。この際に注意したいのが、電話などの口頭ではなく記録に残るメールを使ってやりとりをするということです。 後々のトラブルを避ける為にも、とても重要な点なので覚えておきましょうね!
基本6. 悩み別リフォーム事例
続いては、悩み別にどんなリフォーム事例があるのか、先輩方の行ったリフォームをご紹介します。
水周りのお手入れが大変
狭くてカビやすい洗面所をリフォーム。消臭・調湿効果があるタイルを使って、カビない快適な洗面所に!洗面台はジャストサイズにすることで、隙間の汚れもなし。 空いた空間には可動式の棚をつけ、収納力もアップしました!
もっとリビングを広くしたい!
物で溢れた狭いリビングをリフォーム。使っていない洋室を合わせた広い空間にし、キッチンも対面式キッチンに変更。 広々とした明るいリビングで、家族の笑顔も増えた気がします!
古いベランダを素敵なバルコニーに
古くて狭いベランダをリフォーム。少し幅をひろげて、床には木製の床を設置。広くておしゃれなバルコニーになりました!洗濯物も広々干せて、とても気持ちが良いです。
基本7. 失敗パターンに学ぶ
リフォームを失敗しない為に、実際に失敗してしまった先輩方からも学びましょう。
冷暖房の効率が悪くなった…
部屋の間取りを変更する大規模なリフォームをしたが、家の構造上の計算がしっかりされておらず、冷暖房の効率が非常に悪くなった。結露もひどく、しっかり相談すればよかったと後悔。
コンセントの位置が不便に!
キッチンのリフォームによって、電子レンジと炊飯器の位置を変えた。すると、コンセントの位置が変わっていなかったため、長い延長コードがむき出しのキッチンに。 コンセントの確認は大切です!
壁紙選びは慎重に
壁紙のリフォームを行った際、全体のイメージをあまり描かず、素敵だと思った壁紙に変更。でも実際には、家の家具のインテリアと雰囲気が合わず、全部家具を買い直したいと思っている。 壁紙選びは、全体のイメージも含めて慎重に選ぶべき!
リフォームQ&A
7つの基本は押さえられたでしょうか?最後に、リフォームについての素朴な疑問にお答えしていきます!
リフォームとリノベーションの違いって?
リフォームとは、古くなってしまった設備や故障した箇所などを、新しいものに取り替えて綺麗に戻すことをいいます。 一方、リノベーションとは、今住んでいる家を新しい間取りにしたり、防音性や断熱性をアップするなど、新しいものに生まれ変わらせることをいいます。
リフォームで間取りは変えられる?
リフォームで間取りが変えられる場合と、変えられない場合があります。構造上、壊してしまうと、耐震性に問題が出てしまう壁を壊すことはできません。 まずは、間取りを変更できるかをリフォーム会社に相談してみましょう。
何社くらい検討したらいい?
リフォーム会社に見積もりをお願いする際は、2〜3社に絞ると良いでしょう。実際にきちんとした見積もりを出してもらって検討するには、現地調査が必要になります。 あまり多くの会社に見積もりをお願いすると、労力もかなりのものになります。時間に余裕があるという人は、4社くらい見積もりを出しても良いかもしれません。
リフォームで新築気分を味わおう!
あちこち悩みを抱えた家にとって、救世主となるリフォーム。建て替えまでしなくても、低価格で新築気分を叶えることができます。 リフォームといっても、大規模なものから部分的なものまで、実に様々です。ぜひ、あなたの家にあったリフォームを、リフォーム会社に相談してみてはいかがでしょうか? ずっと不便さにイライラし、不満を抱えてくつろげない家も、あっという間に快適で帰りたくなる家に変身させてくれます。理想の家への近道は、まず、あなたがどんな家に住みたいのかをイメージするところから始まります。 一生はたった一度きりです。あなたの家が、リフォームによって快適でもっと大好きな家になることを願っています!
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