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iemiru コラム vol.151

もう憧れだけで間接照明はつけない!部屋に合う器具を選ぶために、きちんとした知識を得よう!

憧れの間接照明!でも本当に「間接照明」を知っていますか?

最近は一般の住宅でも使われることが多くなった間接照明ですが、おしゃれだからというイメージでなんとなく使っていたのではセンスのある空間はつくれません。 照明以外のインテリアが完璧でも間接照明の使い方を間違えると、全体のバランスが崩れ 違和感のある空間になり、心地よく過ごすことができません。そのくらい間接照明は空間を演出にするときに、強い影響力を持っています。 間接照明でおしゃれで居心地のいい空間をつくるためにはどうしたらいいのでしょうか?間接照明の効果的な使い方のポイントを抑えて、これからの空間づくりに役立てましょう。

直接照明と間接照明の違い

照明の種類には大きく分けて直接照明と間接照明があります。文字通り、直接照明は光源が直接見えているものを指します。よくインテリアショップなどで売られているペンダントライトやシーリングライト、ダウンライトなどは直接照明に分類されます。一方の間接照明は、シェードなどで光源を包み、光源を直接見せずに明るくする照明です。 直接照明は照明の光がダイレクトに手元や床面を照らします。一方、間接照明は、照明器具を目に触れないところに設置したり、シェードで光源を包んだフロアライトなどを使って天井や壁などを照らしたりし、その反射光で空間を明るくします。 間接照明は照明器具を隠して設置することもあるため、事前に建築工事で間接照明の設置場所を準備しておく必要が出てくる場合もあります。そのため、理想的な照明で快適な住空間をつくるには、設計段階から具体的な照明計画をしておくことをおすすめします。

間接照明は柔らかい雰囲気作りに最適!

間接照明は照明器具から放たれる光が天井などに反射され拡散されるため、ぼんやりとした柔らかい雰囲気をつくることができます。直接照明は部屋の明るさを均一にすることが得意ですが、間接照明は明るさに陰影をつくることができるのが特徴です。 高級ホテルや高級レストランなど間接照明を取り入れた空間と、コンビニエンンスストアやファストフード店など直接照明を取り入れた空間を比べてもわかるように、間接照明を取り入れた空間は、明るい部分、薄暗い部分、暗い部分というように様々な表情の明るさで空間の演出がされています。一方、直接照明を取り入れた空間は、隅々まで同じ明るさで均一的な空間になります。 このことでわかるように、間接照明は明るさに強弱が生まれることを利用して光のグラデーションをつくることができるので、柔らかな雰囲気の空間づくりに向いているのです。

間接照明のメリット

間接照明には、空間を豊かにするための様々なメリットがあります。メリットを知っていれば、間接照明を効果的に取り入れて部屋の雰囲気をセンスよくつくることができます。また、上手な間接照明の取り入れ方をすると、空間を演出するだけでなく視覚的な効果によって、その空間で過ごす人の精神面にも作用することがわかっています。

おしゃれなインテリアになる

間接照明には、大きさや明るさ、形状、素材など多くのデザインが揃っています。つくりたい空間のイメージやどんなシチュエーションで使うかによって間接照明を使い分けることで、空間にマッチしたおしゃれなインテリアにすることができます。 例えば、ソファーの横に置く間接照明は、手元や床面を上から照らすような背の高いフロアライトを置いてみたり、ベッドサイドには優しい明かりのテーブルランプ、ローボードの裏にスティックタイプの間接照明を置いてみたりするなど、用途やイメージに合わせてその場にあった間接照明を取り入れます。そうすることで、明るさを確保する目的だけで天井に付けられたシーリングライトのように実用性を重視した直接照明とは違う、空間の豊かさや心地よさを重視した、おしゃれな雰囲気を表情豊かに演出してくれるインテリアの一つにすることができます。

リラックス効果がある

間接照明でリラックス効果が期待できるのは、反射光がつくる明るさにグラデーションができるおかげです。人は、夕焼け空のように明るさの分布範囲が広く、突出して強い光がない美しいグラデーションを見ると穏やかな気持ちになります。 その理由には、交感神経と副交感神経が関係しています。人の体は交感神経と副交換神経のスイッチを切り替えながら活動しています。人の体は、強い光や明るい光を感じるとは交換神経が働き、血流が良くなり頭がスッキリした活動的な状態になります。そして、柔らかく優しい光を感じると副交感神経にスイッチが入れ替わり、血流が弱くなりリラックスした状態になります。このように、光がもたらす影響が体に作用することでリラックス効果を得ることができます。

部屋を広く見せられる

陰影や立体感がある空間は、実際の空間より広く見えるという視覚的効果があります。例えば、間接照明で天井を照らす使い方をすると天井の圧迫感が消え、空間に広がりを感じることができます。また、明るさのグラデーションは壁と天井などの境界線を曖昧にするので空間に奥行きと広がりを感じることができます。 その他にも、フロアライトやテーブルランプなど複数の照明器具を使い、いろいろな場所に陰影が生まれると立体感のある空間をつくることでき、奥行きと広がりを感じさせる空間にすることができます。

直接照明と併用することでより快適に過ごせる

間接照明は優しく温かい光を演出し雰囲気をつくるのは得意ですが、この明るさだけで生活するには暗すぎる場合があります。細かい作業や勉強する場所には直接照明、ゆったりくつろぐ場所には間接照明というように、両方の照明器具を上手に使い分けることがおすすめです。 特に、リビングダイニングは多様な目的で使う空間なので、直接照明、間接照明を併用して、食事の時間、くつろぎの時間などで照明を変化できるようにしておくことが理想です。調光器を使ったり、照明スイッチの切り替えにバリエーションを複数揃えておいたりなど、それぞれのシチュエーションに合わせて明るさを調節できるようにしておくと、どんな場合でも簡単に快適な空間をつくることができます。

間接照明の代表的な照明器具

ここからは間接照明の代表的な器具を紹介していきます。間接照明は実用的なものというより、生活空間をより豊かにするためのものです。そのため、実用性重視の直接照明よりも色や形、素材など様々な種類が豊富に揃っています。 どんな空間にしたいか、今あるインテリアに合うかなど、空間全体をコーディネートすることを意識して照明器具を選んでみましょう。

読書灯にも最適なテーブルランプ

サイドテーブルにも置けるような小ぶりのランプです。アンティーク調や和風テイスト。陶器製、木製など多くのバリエーションが揃っているので好みに合わせて選ぶことができます。気に入ったデザインで選ぶことも大切ですが、機能面にも注意して選ぶことをおすすめします。 ベットサイドにテーブルランプを置いた場合を考えてみると、読書するときに適した明るさと寝る前のリラックスした状態のときに適した明るさは異なります。このような場合、調光機能が付いているとどちらの場合にも最適な明るさに合わせることができます。その他、リモコン付きやコードレスタイプなど機能面でも様々なタイプがあるので、使う場所や使うシーンに合わせて選んでみましょう。

床置き型のフロアライト

床置き型のフロアライトは背の高い照明器具です。ソファーの横に置いて手元を照らしたり、部屋のコーナーに置いてアクセントに使ったり、壁面や天井を照らして雰囲気づくりをしたりと、実用的にもインテリアとしても活用場面の多い照明器具です。 フロアライトにもいろいろな機能が備わっているものがあります。調光機能はもちろん、ヘッドが動いて角度が調整できるもの、光源の高さを変えることができるものなどがあります。読書するときなどに必要な明るさを十分得ることができるので、天井照明を落とし、フロアライトの明かりを利用すれば、落ち着いてリラックスできる空間にすることができます。 フロアライトは大型のものが多く、存在感があります。デザインがおしゃれなものを選べば、それだけで部屋の雰囲気を変えることも可能です。

手元を照らせるスポットライト

照らしたい場所を集中的に照らすのがスポットライトです。天井に取り付けたり、配線レールを使って好きな場所に取り付けたり、クリップ式で取り付けたりと、取り付ける方法が多いので様々な場所で使えるのがスポットライトの特徴です。また、上手に使うとドラマティックな空間を演出することができます。 例えば、リビングにあるピアノを使ってドラマティックな空間を演出する場合、スポットライトは効果的です。部屋全体の照明を抑えて薄暗い空間をつくり、ピアノをスポットライトで照らすと、薄暗い空間にピアノが浮かび上がり印象的な空間にすることができます。

カフェ風のダイニングにしたいならペンダントライト

ペンダントライトも様々なデザインが豊富にあります。ダイニングテーブルの上に小ぶりのペンダントライトをいくつか並べて使えばカフェのような雰囲気が簡単につくれます。 光源の色は料理が美味しく見える電球色(オレンジ色)を選びましょう。昼白色(白色)を選んでしまうと料理が冷たく感じ、せっかく作った料理に食欲がそそられなくなってしまいます。 注意したいのは、テーブの真上にペンダントライトが取り付けられるようにすることです。テーブルとペンダントライトがずれていると違和感があり、居心地のいい空間になりません。事前に家具の配置を想定し、最適な位置に照明用の電源を用意しておくことが理想です。

間接照明のおしゃれな置き方

間接照明はそのまま置いただけではおしゃれな雰囲気を演出することができません。いろいろな種類があってどこにどんな間接照明を置けばいいのか悩んでしまいますが、難しく考えることはありませんが、ちょっとしたポイントがいくつかあります。取り入れやすいものを紹介していきますので、これから間接照明を考える際の参考にしてみてください。

間接照明は部屋の一部に置くだけでは浮いてしまうこともある

間接照明を配置するときに注意したいのは、部屋全体のバランスを考えながら置くことです。ソファーの横のサイドテーブルにテーブルランプを、その横にフロアライトを置くなど、どこか一箇所に固まって置いてしまうと、その部分だけが悪目立ちして浮いてしまいます。 間接照明を使って、おしゃれで居心地のいい空間にするコツは、間接照明が平面的に見て適度に分散されていること。そして、間接照明の高さにバリエーションを持たせ、高さの高いもの、低いものを織り交ぜて均一の高さに明かりが集中しないように意識して配置を考えることがおすすめです。 こうすることで空間に奥行きがでて、味気ない空間から雰囲気のある心地いい空間をつくることができます。

お気に入りの小物に光を当ててみる

人は明るい方に視線が向く習性があります。お気に入りの小物や絵画などに光を当てることでその空間のアクセントとなり際立てて見せることができます。 どこかにポイントを絞り小物などを目立たせることで、ショーウィンドウにディスプレイされたような、ワンランクアップされた上質な空間を演出することができます。

テレビ台にスティックタイプの間接照明を置いてみる

テレビボードの上にスティクタイプの間接照明を置くと、光が後ろの壁に反射されるので陰影が生まれ、柔らかな光で空間を演出することができます。 また、テレビ画面の明るさと壁面の明るさの差が小さくなることで目の疲れを軽減することができます。

高さのあるラックの上にも間接照明を置いて天井を照らそう

天井付近まで高さのあるラックがあればその上に間接照明を置くのも効果的な方法です。ラックの上に置いた間接照明で天井を照らすことで、実際の天井高さより高く感じさせることができます。そのため、空間に広がりを感じ開放感のある雰囲気をつくることができます。 天井に間接照明を反射させる際に注意したいポイントは、ラックと天井の距離です。天井との距離が空きすぎているといくら間接照明を置いてもその光が天井まで届かないため反射させることができません。 また、ラックの幅に対して間接照明が小さすぎると、家具と照明が照らす明かりの範囲にバランスが取れないため空間に一体感が生まれず、おしゃれでセンスのある空間とはいえない状態になってしまいます。

間接照明の導入にかかる費用はどのくらい?

紹介したように、間接照明の明るさでは生活しにくいので直接照明と併用することが必要です。そのため、直接照明だけの場合より照明器具の数が多くなりイニシャルコストがかかります。 直接照明は部屋全体を均一に明るくしますが、間接照明は部屋全体の明るさを抑え必要な部分だけ明るくします。そのため、ランニングコストとイニシャルコストを両方セットで考える必要があります。

間接照明本体の値段はピンキリ

間接照明は有名デザイナーがデザインした高級品から、手軽に手に入れることができるものまで幅広く揃っています。 選択肢がたくさんあるので、自分の好きなデザインと予算に合ったものを見つけやすいアイテムです。選択肢が多いので選ぶ楽しみがある反面、迷うとなかなか決めることができません。どんな空間にしたいか明確にイメージを決めておくことが大切です。 イメージが固まったら、照明メーカーのカタログやインターネットなどでじっくり自分に合ったものを探してみましょう。商業用の照明器具にも住宅で使えるおしゃれなものがあるので、一度見てみることをおすすめします。

間接照明の電気代は使用頻度と光源の種類による

部屋に複数の間接照明を置いて、居心地のいい空間を作ることができても電気代が高くては使う気になれなくなるかもしれません。 間接照明は直接照明のように明るくないので、それほど電気代がかからないと思う人もいるかも知れませんが、使用頻度や光源の種類によっては予想以上に高くなる可能性があります。使い始めてから後悔しないように、照明器具を選ぶときには消費電力を確認して、おおよその電気代を想定しおくと安心です。

LEDが使えない間接照明もあるので電気代には注意

消費電力が低いLEDはどんどん普及していますが。全ての照明器具にLEDが使われているとは限りません。商品によってはLEDを使えない間接照明もあるので、光源の確認は必ずしておきましょう。 LED電球は白熱電球の1/5程度の消費電力で同じ明るさを得ることができます。また、LED電球の寿命は一般的なもので約4万時間です。一日5時間使ったとすると20年程度は使い続けることができる計算です。 もしLEDが使えない照明器具の場合は、電気代がかかることや電球交換の手間また、電球自体の費用が必要になることを覚えておきましょう。

おしゃれな部屋作りに間接照明は欠かせない

間接照明で光をデザインすると、部屋の雰囲気はがらっと変わります。家具の買い替えやクロスの張り替えなど大掛かりにインテリアを変えなくても、間接照明を一つ取り入れるだけで手軽に部屋のイメージを変えることができるのが魅力の一つです。 直接照明だけではつくれない雰囲気のいいおしゃれな屋をつくるには、間接照明は欠かせないアイテムです。まずは一つ間接照明を取り入れて、おしゃれな部屋づくりを楽しんでみましょう。

使用用途を考えてから、部屋のイメージに合った間接照明を選ぼう

間接照明は、紹介してきたように部屋の雰囲気づくりに大きな影響を与えます。そのため、上手に取り入れなければ居心地の悪い部屋になる可能性が大きくなります。 間接照明のデザインだけに囚われず、使うときのシチュエーション、インテリア全体に合っているかなどトータルで考えて、イメージに合った間接照明を選ぶようにしましょう。

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