iemiru コラム vol.167
新築住宅のアフターサービスを知って万が一に備えよう
住宅のアフターサービスを知っていますか?
住宅は住み始めてから、色々と気が付くことも多いのではないでしょうか? 法律ではメーカー側に、新築住宅の「構造耐力上主要な部分」と「雨漏り」に関して10年間の保証が義務付けられています。 その他にも、ハウスメーカーや工務店、各社独自のアフターサービスを提供しています。定期点検や、長期無料保証など手厚いサービスが受けられるメーカーと、10年保証のみの場合もあります。契約時に、どの様なアフターサービスが受けられるのか?保証内容を確認しておきましょう。
アフターサービスと法律の関係は?
それでは、「新築住宅の10年保証」に関して、法律との関係を確認してみましょう。 一生に一度の買い物とも言われる住宅には、品質確保のため「建物の躯体に対する問題」と「雨漏り」が発生した際に、10年間の保証が付いています。アフターサービスについて契約時に明確にされていなくても、メーカー側には法律により、新築住宅に対して10年間の保証の義務があります。 また、大地震を経て建築基準法は改正が繰り返され、建物の構造が強化された基準となっています。これから建築される住宅は、耐震施工に関して、法律の基準でしっかり守られています。 注意しておきたいことは、法律で守られているのは、躯体の状態や雨漏りのみということです。それ以外の、家の中の配管や設備機器、内装の不具合は含まれていないということです。
住宅メーカーのアフターサービス
そこで、住宅メーカーでは、10年保証の他にも、各社独自のアフターサービスを提供して他社との差別化を図っています。
各ハウスメーカーや工務店によってアフターサービスの保証内容や期間が違う
アフターサービスの内容は、各社それぞれ大きな差があるので、十分に確認しておきたいところです。 大手メーカーのアフターサービスには、家の中の軽微な不具合に対して、1~2年の保証が付いているケースがあります。 例えば、引き戸が引っかかる、クロスが剥がれた、床鳴りがするなど、アフターサービスを利用できる可能性があります。依頼者側から連絡を入れないと、こうしたサービスを受け損ねてしまいます。まず、1~2年経った際に、建物全体の状態をチェックしてみましょう。 また、10年間の保証期間中に、有料での補修をすれば、保証期間が20年から30年に延長できるメーカーもあります。木造・鉄骨・ツーバイフォーといった建物の素材の違いにもよりますが、最大で保証期間を50年から60年に延長できるメーカーもあります。
業者と住み手の理想にギャップが生じる場合もある
また、個人の建物の使い方で、建物に不具合が発生してしまうこともあります。住み始めてから、ご自分でのメンテナンスも大切です。特に、水回り関係は定期的に掃除をし、詰まりによる水漏れを防ぐことが大切です。ご自分で考えるアフターサービスの内容とメーカー側とのくいちがいで、保証期間中に「どんなことでも無料保証」ではない可能性もあります。
アフターサービスの内容について事前に確認しておくこと
この様に、各社でアフターサービスの内容が大きく異なります。契約時に10年間の最低保証以外にも、引き渡し後にどの様なサービスが受けられるのか確認しておくと良いでしょう。
アフターサービスが充実している小回りの利く業者選びが重要
問題が起きた際に、素早く柔軟に対応してくれるメーカー選びが重要です。会社内にアフターサービス部門があるのか?下請け業者に依頼するのか?この差で、対応の速度が違ってきます。信頼のおけるメーカーに依頼すれば、アフターサービスに対しても期待することができると言えるでしょう。
住宅メーカーがアフターサービスにかける費用の確認
それでは、住宅メーカー側は、アフターサービスに対してどのくらいの資金を確保しているのでしょうか?また、依頼先の住宅メーカーが倒産してしまった場合には、どのように対処すれば良いのでしょうか? 新築住宅を建築する業者には、建物の10年保証「瑕疵担保責任」を確実に履行するための資金を確保する必要があります。このため、新築の建物を供給する会社には「保証金の供託」もしくは「保険加入」が義務付けられています。
瑕疵担保の責任を果たすための業者の資力は?
依頼先の建築業者で、多くの瑕疵が見つかり、資金繰りが回らなくなったら……? 消費者側は精神的にも経済的にも、大変な打撃を受けてしまうことになります。 万が一、依頼先の会社が倒産しても「供託所」または「保険法人」に対して費用の還付請求をすることができます。
住宅は住んでみて気が付くことも多い
住宅は、住み始めてから色々と気が付くことも多いものです。不具合が発生した際には写真を撮り、日時を記録しておくと、メーカー側でも対処しやすくなります。
新築住宅に住み始めてから定期的に建物をチェック
新築の住宅に住み始めてから、ご自分でも定期的にチェックを行っていくと、対処しやすくなります。 基礎や外壁の大きなひび割れは、建物の躯体に影響します。雨漏りが予測される天井のシミは、早急な対策が必要です。 また「高気密・高断熱住宅」での「結露」は、断熱材の入れ忘れが考えられます。 水回り関係の配管は、流れが良く、すぐに詰まることが無いでしょうか? 内装で気になるところがあるでしょうか? 実際に住み始めてから、すぐに不具合が起きた時には、メーカー側に連絡を入れてみましょう。ちょっとの手直しをしておけば防げる不具合もあります。出来れば、プロの目で、床下から屋根裏まで、早い段階で、一度チェックできるとベストです。
建物の大まかなメンテナンス時期を確認しておこう
住宅のメンテナンスは、早め早めの対策が必要です。それぞれのメンテナンス時期も確認しておきましょう。
躯体に関しての点検とメンテナンスは定期的に行うこと
台風や地震などといった災害のあとは、ご自分でも建物を一回り点検してみましょう。 建物の躯体に関しては、10年間の保証期間があるとはいっても、被害は最小限に止める必要があります。ご自分でも床下換気口をのぞいて、基礎の状態や、白アリなどの発生があれば確認することができます。気になる天井のシミは雨漏りの可能性があり要注意です。
設備機器の点検と取り換え時期の目安は?
キッチン、お風呂、トイレなどの水回り関係は、12~15年で不具合が出てくる可能性があります。システムキッチンやユニットバスは、一部の故障で全部取り換えなくてはならないこともあります。
内装のメンテナンス時期はいつ頃が最適?
室内でペットを飼ったり、喫煙の状態でも汚れは目立ってきます。クロスは、素材が廃盤になっていなければ、一部だけの張替えが出来ます。素材によってはご自分でも洗浄ができます。 また、クロスの素材により伸縮性が異なり、剥がれや凸凹が目立ってくることがあります。新築した後の初期の段階でも起こりやすいことです。2年目までは、アフターサービスの保証期間内の場合もあるので、メーカー側に確認してみましょう。
建物のメンテナンス費用も経費として考えておくべき
歴年経過による建物の劣化、メンテナンスにかかる費用は、毎年かかる経費の中にも見積もっておきましょう。新築から1~2年の間で、無料で受けられるアフターサービスを上手に利用しましょう。 気を付けるべきことは、保証期間中に有料での保修工事をして長期保証に変更する際に、高額な費用がかかる場合もあります。
交渉が上手くいかない時には第三者に相談することがベスト!
アフターサービスの説明を受け契約したのに、内容が違う場合には、第三者に相談してみましょう。
冷静に客観的な判断を
まず相談する際には、写真や被害が起きた日時を記録した資料を用意すると良いでしょう。第三者に相談することで、感情的にならずに客観的な判断をすることができます。対処方法は冷静に考えましょう。
消費者センターに連絡
トラブルを避けるためには、問題が起きた時に、住宅のクレームに関する知識が豊富な専門家に相談することで、解決の糸口が見つかる場合もあります。アフターサービスの内容や、保証期間の取り扱いについてわからない場合は、消費者センターでの問い合わせを行いましょう。同じメーカーでトラブルが発生している可能性もあります。
法律で定められた基準を守っていない場合には?
「建物の躯体部分」「雨漏り」に対して、10年保証を守ってくれない場合は、法律違反です。法律事務所に相談してみましょう。嫌な思いをしないためには、事前の情報収集が大切です。信頼のおける住宅メーカーの選定に力を入れることが大切です。
万が一に備えて住宅のアフターサービスについて建築前から確認を
万が一のことが起こらないとも限りません。アフターサービスを知っておくことが大切です。
アフターサービスをしっかり確認して安心の住まいを
住み始めてからの満足度の違いは、アフターサービスの対応の良さもポイントとなります。充実したアフターサービス体制が整っているメーカーは、品質に対して十分な自信があり、今後、長期に渡り建物を守ってくれるという安心感があります。 依頼するハウスメーカーや工務店各社独自のアフターサービスを確認して、安心で満足度の高い住まいを手に入れましょう。
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