iemiru コラム vol.176
ホルムアルデヒドがシックハウス症候群の原因? 症状の特徴や除去・対策方法をご紹介
「シックハウス症候群」を引き起こす物質として注目されたホルムアルデヒド。近年ではマニキュアや子供用衣類から規定値を超える量が検出されたとして話題になりました。実際に「どんな症状があるの?」「対策方法ってあるの?」と気になる方も多いではないでしょうか。 本記事では症状や臭いの特徴にくわえて、ご自宅で可能な「除去」と「対策」の方法をご紹介します。ホルムアルデヒドの心配をなくして、気持ちよく暮らしていきましょう!
ホルムアルデヒドとは?
ホルムアルデヒドは、酸素・水素・炭素からできている有機化合物のこと。常温では無色透明な気体で、普通に自然界に存在している物質です。とても加工しやすく、安い物質であることから、多くの製品に使われてきました。 水に溶けやすい性質をもっており、ホルムアルデヒドを溶かした水のことを「ホルマリン」と呼びます。ホルマリンは標本などに使われる防腐用の液体で、とても身近な存在です。
服や家具・住宅に使われる身近な物質
ホルムアルデヒドは住宅の合板や家具に使われる接着剤や、洋服のしわ取り剤、マニキュアなどに使われてきました。近年話題のPM2.5などにも含まれているとされています。 現在では厚生労働省のガイドラインによって衣類や家具・住宅への使用が制限されています。
シックハウス症候群に注意!
一般住宅や公共施設の建設にホルムアルデヒドが使用されるにつれて、シックハウス症候群を発症する人が増え、話題になりました。シックハウス症候群では目やノドの痛み、頭痛などの症状があるとされています。
独特の臭い
ホルムアルデヒドには、独特のツンと鼻を刺すような刺激臭があると言われています。無色透明で見た目には分かりませんが、刺激臭がします。 気分が悪いと感じたら、シックハウス症候群に注意しましょう。
症状が出たときの病院の選び方
とくに新築やリフォームで改築後の住宅に住んでいる方は、「目のチカチカ」や「ノドのイガイガ」「頭痛・めまい」が来たら注意してください。ホルムアルデヒドは粘膜系から症状が出やすい特徴があります。 以下、症状が出たときに病院を選ぶ方法をご紹介しますので、参考にしてみてください。
「化学物質過敏症」の治療が可能な病院を調べる
シックハウス症候群はもともと「化学物質過敏症」の1種。症状がほかの「自律神経失調症」などと似ているため、誤診されてしまう可能性もあります。新築やリフォーム後など、特定の条件に当てはまるのであれば、まずは専門機関でしっかりと検査しましょう。 日本では2009年から保険が適用となり、少しずつ専門の外来も増えてきています。
近くに専門病院がなければ「アレルギー科」・「内科」へ
どうしても専門の病院が遠い場合や時間がない場合は、アレルギー科や内科を受診しましょう。ただし、あくまでも専門外の科となりますので、少しでも早く専門外来を受診することをおすすめします。
ホルムアルデヒドを測定する方法
ホルムアルデヒドの量は測定が可能。シックハウス症候群が疑わしいけど症状や診察ではハッキリしない、といった場合は測定してみるのも手段の一つです。
正確に知るなら業者へ依頼
より正確な情報を知りたい場合は、ホルムアルデヒドの測定業者へ依頼しましょう。なかには「シックハウス診断士」という資格を持ったスタッフが在籍している業者もありますので、確認してみてください。 測定料金は会社によりますが、1万円程度から調査できるようです。
目安を知りたいなら測定器をレンタル
ホルムアルデヒド量の目安が知りたい場合は、測定器のレンタルがおすすめ。レンタル会社によっては日割りでレンタル可能な場合もあるので、チェックしてみてください。通販で購入することも可能です。
ホルムアルデヒドの除去方法と対策
こまめに換気しよう
ホルムアルデヒドは揮発性の高い物質で、住宅や家具の接着剤から空気中に放出されています。部屋を閉め切っているとホルムアルデヒドは溜まっていきますので、定期的な換気を行って逃がしてあげましょう。 とくに最近の住宅は気密性が高いので、ホルムアルデヒドを含んだ空気が溜まってしまいがちです。暖房や冷房を持続する観点からは良いですが、空気の循環という点ではデメリットになるので注意が必要です。
新しい洋服やキッチン用品は水洗い
化学物質過敏症(シックハウス症候群)が気になる方は、新しい服やキッチン用品を水洗いしてから使い始めるようにしてください。厚生労働省のガイドラインによりホルムアルデヒドの使用量は制限されていますが、とくに衣類には付着しやすい性質があります。 直接肌に触れたり、口に触れたりするものには特に気を付けましょう。ホルムアルデヒドは水に溶けやすい性質があるので、一度洗い流せばほとんど除去することができます。
観葉植物も効果的
特定の観葉植物は「エコ・プランツ」と呼ばれ、ホルムアルデヒドを除去する効果があります。なかでもエコ・プランツの代表であるシダ植物の「レフロレピス」は、空気清浄や蒸散作用に優れています。 また、育てやすいと人気の「アイビー」や「ポトス」「ベンジャミン」「サンスベリア」も空気清浄効果が高く、オールシーズン手間がかかりません。観葉植物は部屋の景観も、空気も良くしてくれるのでおすすめです。
サッと吹きかっける除去スプレー
換気しても部屋の空気が気になる方には、ホルムアルデヒドの除去スプレーがおすすめ。スプレーには「部屋全体にかけるタイプ」と「対象物に直接かけるタイプ」の2種類があります。 部屋全体に吹きかけるタイプを使う場合は、使いすぎてスプレーの成分で気分が悪くならないように気を付けましょう。対象物にタイプの場合、キッチンや下駄箱の合板など、ホルムアルデヒドが多いと疑われるものにかけてみてください。
置くか吊るすだけの吸着・分解シート
棚や家具の隙間に置くだけでホルムアルデヒドを軽減してくれる吸着・分解シート。換気やスプレーをするのも手間な方におすすめです。比較的手に入れやすい価格帯で、ネット通販などでも手に入ります。 商品によって異なりますが、おおよそ3ヵ月程度で効果がなくなるので、定期的な買換えは必要です。
汗と一緒にホルムアルデヒドを排出
ホルムアルデヒドは自然界に存在する物質なので、普通に生活しているだけでも摂取されるもの。ですがもともと、人間の身体にはホルムアルデヒドを排出する機能が備わっています。 適度な運動をすることで汗をかき、汗と一緒にホルムアルデヒドを排出することが可能。自律神経のバランスや代謝機能も促進されるので、身体を強くしたい人におすすめです。
低ホルムアルデヒドの商品を選ぶ
「低ホルムアルデヒド」や「F☆☆☆(フォスター)」と表示された商品は、ホルムアルデヒドの使用が抑えられています。もともと化学物質過敏症やシックハウス症候群の疑いがある方は、チェックしてみてください。
赤ちゃんがいる家庭ではとくに注意
赤ちゃんの肌は敏感で、身体の機能も強くないため、大人よりも注意が必要です。実際に、生後24ヵ月までのベビー服は、ホルムアルデヒドの基準がかなり厳しく制限されています。 購入するときは個包装されたものを選び、使用する前に必ず洗濯をするようにしましょう。
換気は基本! ホルムアルデヒドを排出して気持ちよく暮らそう
ホルムアルデヒドは自然界に存在するポピュラーな物質ですが、毒性を持っているので注意が必要です。シックハウス症候群になると、毎日が辛くなってしまいます。換気したり、観葉植物を置いたり、暮らしを豊かにする基本的な対策から始めてみてください。 気持ちの良い環境をつくって、毎日の暮らしを充実させましょう!
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