iemiru コラム vol.186
家庭内ノマド書斎で変わるコミュニケーションとインテリアの選び方
日本の住宅事情で書斎を持つには無理があった
自宅に自分だけの世界に没頭できる空間を持つ。書斎を持つというのは昔から多くの人の夢です。
しかし日本の住宅事情を考えると、そんな贅沢な空間を用意するのは至難の業。それでも皆様あの手この手で工夫して隙間空間を見つけ、そこに机や本棚などお気に入りのインテリアを置いて、なんとか書斎ライフを楽しもうとしています。
でも、その苦労して手に入れている書斎、他の家族にはどう思われているでしょうか?
そしてそもそも、あなた自身は快適かつ満足しているでしょうか?
そこで今回の記事では、
・旧来の書斎が持つデメリット
・あなたが書斎でやりたいことは何か
・やりたいことを実現する新しいデジタルガジェット
・デジタルガジェットを駆使した家庭内ノマド書斎の実現
・ノマド書斎に適したインテリア選び
などの項目について解説し、家庭内ノマド書斎の構築法をお伝えします。
夢の書斎空間は、実は手軽に実現可能です。ぜひ最後までお付き合いください。
旧来の書斎の3大デメリット
書斎にする場所が必要になる
狭小住宅に住むことも珍しくなく、住宅環境が非常に厳しい日本において、一人のためだけに使われる「書斎」は大変贅沢な空間です。 そんな贅沢空間を確保することは困難を極め、また無理に書斎を設ければ、「あの書斎がなければもっと他のことに使えるのに」という家族の冷たい視線が突き刺さるという方もいるのではないでしょうか。
家族とのコミュニケーションをシャットアウト
書斎とは自分の世界に没頭するための空間です。そのため、書斎にこもっている間は家族とのコミュニケーションはシャットアウトされます。 ただでさえ書斎の存在に否定的な他の家族との関係は、ここで完全に悪化してしまいます。
「仕事をする!」という緊張感漂う空間になりやすい
仕事を終えて家に帰り、リラックスした自分だけの時間を過ごそうと書斎に入りますが、椅子と机に向かい、書籍に囲まれる空間は、オフィスに非常に近い環境です。そのため仕事モードが抜けず、思ったようにリラックスできにくいのです。
旧来の書斎3大インテリア
旧来の書斎3大インテリアといえば、「机」・「椅子」・「本棚」です。 ネットで「書斎」・「インテリア」と入れて検索すると、これらをお洒落に配置した書斎が大量に見つかります。 しかし、この3大インテリア、とにかく場所を取ります。 ただでさえ狭い自宅の中に、無理やりこじ開けた書斎空間を更に狭くしてしまいます。 そして上記した通り、この3大インテリアのセットはオフィス空間に近く、リラクゼーションには不向きです。
書斎にこもって何をしたいのか?
そもそも人はどうして書斎が欲しいと思うのでしょうか。そして、書斎がある場合はこもって何をしたいのでしょうか。
一人になりたい・一人で寛ぎたい
まず、「一人になりたい」という欲求でしょう。 会社での人間関係に疲れ、ストレスを抱えて帰ってきた後、せめて自宅では一人になりたいと思う人も多いのではないでしょうか。そんな一人になれる空間として、書斎はもってこいの部屋といえます。
読書をしたい・映画を見たい
読書や映画鑑賞は「自分の世界に没頭」する行為です。もちろんリビングでもできますが、できれば一人きりで思う存分浸りたい、楽しみたいというのは自然な欲求でしょう。
調べ物・ネットサーフィン
ネットを使って興味があることを調べたりすることはリビングでも行うことができます。 ただ家族にはあまり知られたくない調べ物や集中して検索したい時などもあるかもしれません。自分の知識欲、興味がおもむくままにネット検索するためにはやはり書斎があるとベターでしょう。
書物をしたい(ブログ、SNSなど)
フリーのライターの方が自宅で原稿を書くといった場合以外にも、最近では個人でブログ記事を執筆したり、SNSへの投稿記事を書いたりといった人が増えています。 文章を書くのはかなり集中力を必要とする作業です。そのため書物をするためには書斎のような空間が向いているといえます。
家庭内ノマド書斎のすすめ
狭い日本の住宅環境で書斎を構えるのはデメリットが多すぎます。しかしその一方で、ストレスの多い現代社会では、たまには一人になって自分の世界に没頭する時間も必要でしょう。 そこで提案したいのが「家庭内ノマド書斎」です。
ノマド・ノマドワーカーとは
ノマドとは「遊牧民」という意味です。 あちこちに拠点を移していく様子が遊牧民の生活様式に似ていることから、フリーランサーの方などが自宅、カフェ、公園など場所を移しつつ仕事をすることをノマドワーカーと呼ぶようになりました。 「家庭内ノマド」は、リビング、ダイニング、寝室、浴室、トイレに至るまで、自宅内の様々な場所で作業をする、家庭内遊牧民を意味しています。
タブレットとNCヘッドホン・イヤホンがあればそこが書斎になる
家庭内ノマドを実現するのは、iPadを始めとする電子タブレットと、ノイズキャンセリング機能(以下NCと略する)のついたヘッドホン・イヤホンの存在です。 タブレットは人をPCやTVの前といった定位置にいることから開放します。 電子書籍で読書をしたり、映画・音楽鑑賞もできたりします。もちろんネットでの調べ物やSNSへの投稿、原稿の執筆も外付けキーボードがあれば、苦になりません。しかも軽量で持ち運びが楽なことから、それらの作業が「どこにいても」可能です。 もう一つのNC付きのヘッドホンやイヤホンは「一人でいられる空間」をその場に作り出します。 現代のノイズキャンセリング機能はとても優れていて、日常的なノイズ、例えば外を走る車の音や、エアコンや冷蔵庫などの生活音を90%以上除去します。 TVの音や人の話し声は聞こえますが、遠くからひっそりと聞こえる感じになります。 このノイズキャンセリング機能は音楽をかけなくても使うことができ、機能をオンにすると今いる場所が「静寂」に包まれます。つまりNCヘッドホン・イヤホンがあれば、リビングを書斎にすることだってできるのです。
家庭内ノマド書斎の3大メリット
①書斎の場所を確保する必要がない
タブレットとNCヘッドホン・イヤホンがあれば、どこでもそこが書斎になります。したがって苦労して書斎の場所を確保する必要がありません。
②家族とのコミュニケーションをキープできる
リビングだけではなく、様々なところを書斎にできるのが家庭内ノマド書斎のメリットです。中には勉強をしていない時の子供の勉強机を書斎にしている人もいます。またNCヘッドホン・イヤホンは家族に声を掛けられれば、普通に聞こえます。そのため「家族との距離が近い」・「会話もできる」ということで、家族とのコミュニケーションを良好に保つことができます。
③集中モードにもリラックスモードにも対応
NCヘッドホン・イヤホンはノイズキャンセリング機能をオンにすることもオフにすることも、そしてノイズキャンセリング機能だけを使うことも、音楽を聞くことと併用することもできます。 そのため作業に集中したい時は、「ノイズキャンセリング機能をオン+集中に適した環境音」で、自分の世界に没頭します。 逆にリラックスしたい時はNCヘッドホン・イヤホンを外してもいいですし、「ノイズキャンセリング機能だけをオン」にして、静寂の中で読書をするのもおすすめです。
家庭内ノマド書斎におすすめのタブレット・NCヘッドホン
家庭内ノマド書斎を実現するためにおすすめの商品をいくつかご紹介しますので、参考にしてみてください。
おすすめのタブレット
Apple iPad
おすすめの一つ目は、やはりiPadです。 洗練されたデザインと圧倒的な量のアプリ。美しい画面は映画鑑賞をしたり、読書をしたりするのに最適です。 更に最新モデルでは電子ペンであるアップルペンシルにも対応。イラストを描いたり、書類のPDFに注釈を入れたりするのが簡単になりました。 マイクロソフトのオフィスも利用可能なので、外付けキーボードがあれば、原稿作成やオフィス資料作成も難なくこなすことができます。
Amazon Fire HD 10タブレット
二つ目は、アマゾンが自社で販売しているタブレットです。 まずなによりも価格が安い!そしてKindleによる豊富な電子書籍での読書、Amazon MusicやSpotifyでの音楽、AmazonビデオやNetflixでの映画鑑賞など、コンテンツを楽しむにはぴったりです。 SNSも当然利用できますし、ちょっとした工夫で原稿を書くようにすることも可能です。
おすすめのNCヘッドホン・イヤホン
BOSE QUIETCOMFORT 35 WIRELESS HEADPHONES Ⅱ
スピーカーやヘッドホンで高い評価を受けるBOSE社の最高峰のNCヘッドホンです。 BOSE社は従来からノイズキャンセリングに力を入れていましたが、この新型ではノイズキャンセリングレベルを3段階に調整することができるようになりました。そのため集中したい時、家族ともコミュニケーションを取りたい時、リラックスしたい時など、シチュエーションに合わせたノイズキャンセリングを選ぶことができます。もちろん、ヘッドホンとしての機能は抜群。値段は安くはないですが、おすすめです。
SONY WH-1000XM2
ノイズキャンセリングでBOSE社と肩を並べるもう一つの雄、ソニーの最高峰NCヘッドホンです。 特徴は「NCオプティマイザー」という機能。ヘッドホン装着時の個人差(髪型やメガネの有無、装着感など)や、その場所のノイズの種類を検知してノイズキャンセリングを最適化します。またハイレゾ音源に力を入れているソニーの製品なので、音質的にも最高峰です。家庭内ノマド書斎にピッタリの一台でしょう。
家庭内ノマド書斎で変わるインテリアの選び方
これまでの書斎では、机、椅子、そして書籍を収納する本棚、この3つを中心にインテリアが構成され、また書斎自体がそれに合わせて設計されていました。 ところが家庭内ノマド書斎は家中どこでも自由な場所に設定することができます。 そのため、今まで書斎向きではなかったリラックスできる質の良いソファーなども選択肢に入ってきます。 また照明も、今までのような机の上に置く読書灯のようなものではなく、ソファーの横において、集中モードの時は直接照明に、リラックスモードの時は間接照明にと、切り替えて使えるものが候補に挙がるでしょう。 このように家庭内ノマド書斎を実現すると、インテリアの選び方まで変わってくるのです。
まとめ 「個」と「家族」の双方を大切にできる家庭内ノマド書斎
デジタルガジェットを駆使した家庭内ノマド書斎は、「一人になりたい」・「自分の世界に没頭したい」という「個」のニーズも満たしつつ、「家族」のコミュニケーションも大切にキープできます。 もちろん、もうすでに書斎があるという方でも、書斎とノマド書斎の両立が可能です。 この新しい形の書斎スタイル、ぜひ取り入れてみてください。
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