iemiru コラム vol.187
巷で使われている意味とは違うアウトレット!アウトレットには様々な意味がある
一般的に使われている意味ではない?アウトレットとは住宅用語の一つでもある
一般的にアウトレットと聞くと、洋服やバックなどが通常価格より安く変える。という意味で捉えることがほとんどだと思いますが、住宅用語として使われるアウトレットは一般的に使われている意味とは別の意味を表わしています。 建築図面や設計担当者、不動産関係者との会話の中で使われる事がある、住宅用語としてのアウトレットとは何を意味しているのでしょうか? 住宅用語で使われるアウトレットの意味を正しく理解していきましょう。
アウトレットは基本的に商品を格安で販売している店のことを指している
一般的に使われているアウトレットとは、衣料品や日用雑貨などのメーカーが売れ残った商品やサンプル品を直接販売すること、またはそのような商品を販売する店舗のことを意味しています。 流通コストを下げることで価格を抑える仕組みになって、通常価格より格安で販売されているのが特徴です。日本ではアウトレット用に企画された商品も多く販売されています。
住宅用語としてのアウトレットは、主にコンセントや電話線の接続口を総称して呼ばれる
そもそもアウトレットとは英語の「outlet」からきていて「出口・放水口」を意味しています。住宅用語として使われる場合は、住宅内で使われる家電製品や照明器具を接続するためのコンセントの接続口やテレビアンテナ、電話線の接続口を総称してアウトレットと言います。 一般的にアウトレットの同義語になるコンセントまたは、ソケットが使われことも少なくありません。
アウトレットモールは異議用語
アウトレットモールはアメリカで誕生した小売の形態で、複数のアウトレット店舗を一箇所に集めたショッピングセンターのことを言います。 ここでのアウトレットは流通形態を示すもので、住宅用語として使われるアウトレットとは異なる意味を表しているので異議用語になります。
実は住宅にもアウトレットがある
実は住宅にも格安で販売されるアウトレット住宅があります。規模の大きいマンションや、土地開発により建売住宅を何件も販売する場合、売れ残ってしまう物件が出ることがあります。 売り手としてはなんとか全ての物件を売り切りたいと考えるため、売れ残った物件の価格を販売当初の価格から値引きして安く売り出すことがあります。このようにして販売されるのが住宅のアウトレットです。後ほど詳しくご紹介します。
アウトレットボックスとは?
アウトレットボックスは聞き慣れない言葉だと思いますが、これは電気設備工事で必ず使われている資材です。 通常は壁の中に取り付けられるため、私達が普段目にする機会はほとんどありません。ではこの電気設備工事で欠かすことができないアウトレットボックスが、いったいどんな役割をしているのか見ていきましょう。
アウトレットボックスは配線の分岐や接続をする為にボックスの形をしている
アウトレットボックスは鋼製やプラスチック製でできた四角い箱状のもので、JIS規格でサイズが決められています。この箱の側面に設けられた引き込み口から電線やアンテナケーブルなどを引き込み、電線等の接続または分岐をさせることがアウトレットボックスの役割です。 アウトレットボックスは直径16mm~28mmの電線管で使うことができ、これより太い直径の電線管は収容できないため使うことができません。
アウトレットボックスは非常に幅広い用途で使われている
電線などの分岐や接続以外にも、コンセントやスイッチの取り付けや照明器具の取り付けにも使われています。家の中で電源が必要な場所へ電線等を配線するため、幅広い用途で使われているのがアウトレットボックスです。
似たような製品にプルボックスというのがある
アウトレットボックスと同じような役割を担うものに、プルボックスと呼ばれる資材があります。戸建住宅で使われることはほとんどありませんが、公共施設やマンションなど大規模な建築物で多く用いられています。
プルボックスとは?
プルボックスはアウトレットボックスと同じく電気設備工事に欠かせない資材です。鋼製または樹脂製でできています。 大型のプルボックスになると壁の中に収まらないため、露出設置されることがあります。サイズが大きくなると存在感があり目立つってしまうため、目立たないところに設置することや、意匠性を考慮することが求められます。
プルボックスはアウトレットボックスとほぼ同じ役割を持っている
プルボックスはアウトレットボックスと同じように、電線などの分岐や接続のために用いられます。プルボックスは、幹線や多数の電線管を収容できることが特徴です。 アウトレットボックスでは収まりきれない数の電線の分岐や接続が必要なとき、または電線管を曲げる必要がある場合に使われます。
アウトレットボックスとは違い、プルボックスは多種多様なサイズがある
両者の違いはボックスのサイズです。アウトレットボックスはJIS規格が定められていますが、プルボックスにはJIS規格がありません。そのため、様々なサイズで販売されています。大型のものは1立方メートル近くの大きさになります。 サイズが大きくなものは重量も大きくなるため、コンクリートなど強固な建材に固定する必要があり、支持材の選定に注意が必要です。
プルボックスはアウトレットボックスよりも様々な状況下で活用出来る
プルボックスは屋外での使用も可能です。その際は、様々な気温の変化、気象状況に耐えられるよう耐候性を高めておく必要があります。そのため、屋外のどこに取り付けるのかを事前に確認しておくことや、プルボックスの素材の選択に注意が必要です。 特にプルボックスの内部に水が侵入する可能性がある場合は、ボックスの素材選定も重要ですが、下部に水抜きの穴を加工しておくなどの配慮が必要です。
アウトレットを取り付ける条件とは?
紹介したように、アウトレットは壁の中に設置して使います。そのため、建物が完成してからの変更は、一度壁を壊してアウトレットを露出させる必要があります。大掛かりな補修工事が必要になり工期が遅れる原因にもなります。 そのため、後になって電源が足りない事に気づいてやり直す必要がないように、事前にどんなことを検討しておく必要があるのか見ていきましょう。
事前に入念な配線計画を立てなければならない
どの部屋でどんな電気製品を、どのくらい使うのか、また、部屋のどの位置に電気製品を置くのかを予測して計画を立てる必要があります。 また、建物の建設は分業化が進み、大工以外にも様々な分野の専門家が関わって、ようやく一つの建物を建てることができます。そのため、電気工事関係者が電線やアンテナケーブルなどの配線位置を勝手に決めることはできません。 設置する位置にガス管や給排水管など、他の設備が干渉しないことを関係するそれぞれの業種の担当者と事前に打ち合わせをして、お互いが工事の邪魔にならない位置に必要な設備を設置できるよう、入念な配線計画が必要になります。 アウトレットの変更工事は修復工事が大変になる他にも、別の業種の工事にも影響を及ぼすことを知っておきましょう。
アウトレットは新築やリフォームする段階から計画しないとダメ
アウトレットは家具の配置などインテリアにも関係してくるため、間取りの計画と同時に進めることが大切です。 テレビを置こうと思った位置にアンテナケーブルがなかった、エアコンを取り付けようと思ったらコンセントが用意されていなかった、階段に掃除機をかけたいのに近くにコンセントがなかったなど、家が完成してから気づいたのでは遅すぎます。 このまま我慢しながら生活するのか、修繕工事を覚悟してアウトレットの増設や移設の工事をするのか、住み始めた途端生活に支障が出て、どんな対応策をと取ればいいのか悩みを抱えることになってしまいます。
住む上でどれだけの通信機器や電気機器などを使用するか想定して取り付けられる
想定している通信機器や電気製品を使用する場所があれば、必要な位置にアウトレットを取り付けることができます。 自分で想定した位置にアウトレットが取り付けてあれば、電気製品や家具の配置がスムーズに行なえるため、イメージ通りの居心地のいい部屋がストレスなく作れます。
必要であればアウトレットボックスも取り付ける必要性がある
使用する通信機器や電気機器の台数が多くなり配線の数が増える場合はアウトレットボックスが必要になります。 数多くの電線等が張り巡らせると、どの電線がどこに繋がっているのかが分かりづらくなります。アウトレットボックスは、配線をわかりやすくして工事を容易にし、施工ミスを減らすためにも必要になってきます。
アウトレット不動産とはどんな住宅なのでしょうか?
アウトレット不動産と聞くとネガティブなイメージを持つ人もいるかも知れませんが、実際どんな物件のことをアウトレット不動産と呼んでいるのでしょうか。 アウトレット不動産の正しい知識と注意点を知っていれば、賢く不動産を手に入れることができるチャンスが広がります。この機会にアウトレット不動産の魅力を確認していきましょう。
アウトレット不動産は、いわゆる買う人がいなかった物件のこと
前述のように、売れ残った物件を早く買い取ってもらうために価格を落として売っている物件がアウトレット不動産です。 新築物件は、一戸建て・マンションに関わらず時間が経つと、不動産価値がどんどんと下がっていきます。また、新築マンションでいつまでも買い手がつかない住戸があることは、そのマンション自体のイメージの悪化に繋がります。 そのため、売り手側としては価格を下げてでもできるだけ早く物件を売ろうとします。
訳あり物件と呼ばれることもある
「訳あり物件」と言われるとネガティブないわく付きの物件を想像する人もいると思いますが、一般的には、アウトレット物件と定義は同じで、作りすぎて余っている物件を意味します。
新築物件は完成して1年以内に販売しないと中古物件になる
法律上、新築物件は1年以上売れ残ってしまうと中古物件扱いになります。中古物件になると不動産価値は下がり、販売価格も大きく値下げせざるを得なくなります。 売り手としては、そうなる前に販売当初の価格よりは値下がりするけれど、中古物件として販売する価格よりはまだ良いということで、アウトレット不動産として一年以内に手放したいと考えています。
業者は中古物件になる前に売りたいと思っている
不動産の価格は、よほど条件が良くない限り中古物件になった途端に下がります。それは、売れ残って一度も使われていない物件であっても同じです。 売り手としては、価値が下がってしまう中古物件になる前に売ろうとします。そのための手段がアウトレットなのです。
アウトレット不動産の特徴について
アウトレット不動産は供給過剰で売れ残った物件が多いというのが特徴です。デベロッパーは開発する土地に対して法律の上限いっぱいの面積まで建物を建てます。その地域にどれだけ物件の需要があるかよりも、できるだけ多くの住戸を作るということを優先して考えています。 人気のエリアで駅に近いなど、条件が良ければアウトレット不動産が生まれる可能性は低くなりますが、通勤通学に不便なエリアで駅から遠いなど条件が悪いとアウトレット不動産が生まれる可能性が高くなります。
安く売られる再販物件がおすすめ
供給が多すぎて売れ残った物件やモデルルームとして利用した物件を別の販売業者が買い取り、通常価格より安く販売することを「再販物件」と呼びます。 売れ残ったというだけで物件自体に問題がないため、新築物件がお得に買えておすすめです。再販物件の間取りや立地条件等が求めているものに合っていれば狙い目の物件と言えます。 ただし、どの物件で再販物件が出るかはわかりません。気に入ったマンションに再販物件が出るのを待っていて買いそびれることがないように、見極めが重要です。
訳あり物件とは名ばかりで、物件自体に問題はない
新築物件が訳あり物件となっている場合は、単に売れ残ったことが原因で建物自体に問題はありません。これまでマイナスのイメージで避けていた場合、不動産購入のチャンスを逃していたかもしれません。 訳あり物件は、お得に購入できる狙い目の物件です。これまでの意識を変えて物件探しをしてみましょう。もともとの販売価格では手が出ない広さの物件が手に入るかもしれません。
完成してから日数が経っている物件は、交渉の余地がある
販売を開始してもなかなか買い手がつかない物件は、売り手側からすると在庫を抱えた状態になります。出来るだけ早く手放したいと思っているのが内情です。 販売価格の値下げをしていない物件であっても、売れ残っている物件であれば価格交渉をする余地があります。 いつ頃から販売を開始しているのか、販売会社の決算はいつかなど、できる限り狙っている物件の情報を収集して、交渉を持ちかけてみましょう。
覚えておきたいアウトレット不動産
アウトレット不動産はこれまで紹介してきたような、単に供給過多で売れ残った物件だけとは限りません。中には建物自体に問題があるような場合もあります。 大きな買い物なので、アウトレット不動産にはどんなリスクがあるのかも知っておくことが大切です。これから不動産を購入しようと考えている人は、不動産購入の基礎知識として覚えておきましょう。
物理的瑕疵物件
水漏れや床の傾斜ひび割れなど、物理的に欠陥があり本来備わっているはずの品質や機能、性能がかけている物件のことをいいます。 目で見て確認できるものがほとんどですが、心配な場合は建物調査や土地の使用履歴などで確認すれば欠陥があるかどうかわかります。 物理的瑕疵があると敬遠されてしまうため、販売価格を下げて買い手を見つけます。購入する場合は、物理的瑕疵物件は実際の生活に支障をきたすことも考えられますので、よく理解した上で購入しましょう。
心理的瑕疵物件
過去に自殺や殺人、事件や事故などがあり、嫌悪感を持たれる物件のことをいいます。建物自体には欠陥がないため、購入者が気にしなければ問題はありません。 心理的瑕疵物件も物理的瑕疵物件と同様敬遠される物件です。そのため、相場の価格より安く なっていることがほとんどです。殺人事件の場合3~5割り程度値引きされることもあると言われています。過去の事件や事故が気にならない人にとっては狙い目の物件です。
アウトレット不動産に住む前の注意点とは?
物理的瑕疵物件はある程度自分で確認することができますが、心理的瑕疵物件は事件や事故があった場合、リフォーム工事や特殊清掃がされているため見た目ではわかりません。 そこで、どんな点に注意すればアウトレット不動産を安心してお得に手に入れることができるのか注意すべき点を見ていきましょう。
事故物件でないかを確認する
相場より家賃が安い場合やマンション名が変更されているなど、不審に感じることがあれば自分自身で調べることも必要です。 最近はネットで検索するだけでもある程度の情報を知ることができます。また、近隣住民に聞いてみることも有効な方法です。近隣住民だからこそ知っている詳しい情報を教えてくれる可能性があります。
事故物件の情報を買主に提供する義務がある
心理的瑕疵がある場合、建物の売主は重要事項として買主や重要事項として説明する義務があります。 心理的瑕疵物件の説明義務には明確なガイドラインがないため、2~3年前の事件等については説明しないという物件、50年前の事件等でも説明する物件など、過去何年前に遡るかは物件によって様々です。なぜ価格が安いのか説明がない場合はこちらから質問しましょう。
売れ残っただけの物件なら交渉するチャンス
安くなっている理由が供給過剰によるものであればその物件はお得な物件です。もし販売を開始してしばらく経っても売れていない物件があれば、価格交渉してみましょう。通常価格より安い値段で建物自体には何の欠陥もない新築物件を手に入れるチャンスです。
失敗しないために、アウトレットの意味を正しく理解しておこう
コンセントなどの接続口がどこにあるかどうかは重要
物件を新築する時も購入する前も、コンセントの位置や数の確認は大切です。コンセントが十分用意されていれば問題ありませんが、足りない場合は余計な電気製品は処分することやコンセントの増設や移設が必要になることもあります。 住んだ時のイメージを事前にしっかりとして、入念に計画を立てましょう。
アウトレット不動産を狙うなら必ず安くなった理由を確認しよう
心理的瑕疵物件は購入者の捉え方にもよりますが、水漏れなどの物理的瑕疵物件は避けなければなりません。そのため、価格が安くなっている理由を必ず聞くようにしましょう。安いからと言って飛びついて購入し、実際に生活を始めてから欠陥に気づき、後悔しないためにも気をつけましょう。 これを踏まえて、アウトレット不動産には建物の品質や性能、機能に欠陥がなく、なんの問題もない物件もあるということを知っていれば、お得に不動産を購入できるチャンスを掴むことができます。 「アウトレット」や「訳あり」など言葉のイメージに捕らわれずアウトレット不動産の購入を選択肢に入れてみて下さい。思いがけず良い物件に出会えるかもしれません。
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