iemiru コラム vol.200
ZEHビルダーとは? 条件や補助金などの基礎知識をまとめ
経済産業省が支援する「ZEH」は、「ゼロエネルギー住宅」を意味する最先端の住宅基準。ですが、「どんな会社が建てるの?」「補助金がでるって本当?」といった疑問がある方も多いのではないでしょうか? 本記事では経済産業省や法人が公開している情報をもとに、ZEH住宅を施工する会社や補助金について解説していきます。基礎的な知識を学んで、お得に最先端の住宅作りをチェックしましょう!
ZEHビルダーとは?
ZEHビルダーとは、ZEH(ゼロ・エネルギー住宅)を建てることを認定された工務店やハウスメーカーのこと。住宅の省エネ・省CO2化のために国(経済産業省・国土交通省・環境省)が支援している「ZEH(ゼロエネルギー住宅)支援事業」の普及に取り組んでいます。
登録数は6,000件を突破
2016年から導入されたZEHビルダーの事業者登録は、2018年4月の時点で6400件を突破。経済産業省によると、2017年度の新築の注文戸建て住宅のZEH率も2割を超えて22.9%まで上昇しました。 関係省庁は「エネルギー基本計画」をもとにして2020までに新築の注文戸建て住宅におけるZEHの普及50%以上を目指すとしています。
平成30年度からは「ZEHビルダー/プランナー登録制度」に名称変更
事業登録者数が6000件以上を超えるなか、設計実務者のZEH普及への取り組みを考慮して、平成30年度からは「ZEHビルダー登録制度」を「ZEHビルダー/プランナー登録制度」と名称変更して登録公募を開始しました。
ZEHビルダーとプランナーの違いは?
ビルダーとプランナーは登録する事業者の業種によって分かれ、「ZEHビルダー」は建設会社が、「ZEHプランナー」は設計事務者が事業者登録するときに選択。これまでにZEHビルダーで登録していた事業者がZEHプランナーに変更することもあります。
ZEHビルダー/プランナーの役割
ZEHビルダーやZEHプランナーは、自社が手掛ける案件に占めるZEHの割合を2020年度までに50%以上を実現することで、住宅の省エネルギー・省CO2化に取り組むことが求められています。 住宅の施主や購入者がZEHによる補助金制度を受けるには、ZEHビルダーかZEHプランナーの事業者登録をしている企業と取引をする必要があります。
ZEHビルダー/プランナーに登録する5つの条件
ZEHビルダー/プランナーに登録する事業者は、一定の条件を満たしている信頼できる事業者と言えます。以下の条件項目をチェックしてみましょう。
①「ZEH普及目標」があること
2020年までに自社案件での普及率50%以上とする、各年度の普及目標を設定するのが第1 の条件です。過去の2016~2017年度については、自社案件の総数を必ず示し、ZEH普及実績は任意で示すことになっています。
②過去のZEH普及実績と目標を公表すること
2016~2017年の普及実績とZEH普及目標を、自社HPで公表するのが第2の条件です。ホームページを持っていない会社の場合は、会社概要や一般消費者が手に入れられるチラシなどの書類に同様の内容を公表しなければいけません。
③ZEH目標を達成するための具体的普及策をもっていること
ZEH目標達成のための普及策をもっていることが第3条件です。例えばホームページやSNSといったインターネットを通じたZEHの周知や、チラシや資料などを使った対面形式でのZEH説明。打ち合わせで要望をすり合わせた無駄のない設計案つくりや、施工費用の最適化などです。 その他ZEH住宅に関するセミナーなどのへの積極的な参加による情報更新をすることで、最新の情報と技術を提供する。といった策が求められます。
④ZEHの実績と目標を規定の媒体で公表するのに合意すること
ZEHの実績報告とあわせて、報告事項の一部をホームページやチラシなどの一般消費者へ周知できる書類で公表することに合意をすることが第4の条件です。
⑤経済産業省の停止及び指名停止措置を受けていないこと
過去に経済産業省の関係する補助金停止措置などを受けていないことが第5の条件です。規約への違反や不正をしていないクリーンな事業者だけがZEHビルダー/プランナーになることができるのです。
ZEHビルダー/プランナー登録の区分
登録の単位について
ZEHビルダー/プランナーは、原則として1事業者につき1登録までしかできません。グループで複数の会社がある場合も、グループ内で1事業者のみ登録が可能です。グループ内の1事業者は本社や本店が望ましいとされています。
地域による区分について
ZEHビルダー/プランナーの登録は、北海道の区分がA登録、それ以外の都府県の区分がB登録に分けられます。北海道とそれ以外にまたがって事業をおこなっている会社はAとB両方に登録できますが、その場合はZEHの普及目標をA用とB用に2つ設定する必要があります。
住宅の種別による区分について
ZEHビルダー/プランナーの登録は、「注文住宅」「建売住宅」「既存改修」の3種ごとに登録します。 既存改修、つまりリフォーム関しては、「断熱改修および住宅全体の改修」が評価対象です。そのため、水回りの工事などはカウントされません。
ZEHビルダー/プランナーへの応募は「SII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)」へ
ZEHビルダー/プランナーへの登録はSII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)が管理しています。サイトに公募要項などが掲載されているので、気になる方は確認してみてください。
(https://sii.or.jp/meti_zeh30/builder/)
対象となる住宅と補助金
ZEH
「ZEH」は個人で受けられる補助金の制度で、補助額は70万円。ZEHビルダー/プランナーによって設計・建築・改修または販売された住宅が対象です。 「ZEH」以外にも寒冷地や多雪地域などを対象とした「Nearly ZEH」、都市部で狭い土地の2階建以上を対象とした「ZEH Oriented」などの対象住宅があります。
ZEH+
「ZEH+」も個人で受けられる補助金の制度で、補助額は115万円。ZEHビルダー/プランナーによって設計・建築・改修または販売された住宅が対象です。 「ZEH+」は「ZEH」の条件に加えて、さらに省エネやエネルギーの制御機能が高い住宅が補助の対象となります。
戸建分譲ZEH
「戸建分譲ZEH」は新築住宅の開発する事業者が受けられる制度で、補助額は70万円または115万円。「ZEH」や「ZEH+」と同じ条件をクリアしている10戸以上の住宅をまとめた戸建分譲のプロジェクトが対象です。
高層ZEH-M
「高層ZEH-M」は新築住宅の開発する事業者が受けられる制度で、補助額は補助対象経費の2/3以内。「ZEH-Mの定義」を満たしており、ZEHデベロッパーまたはZEHデベロッパーに事業を発注している建築主が対象となります。
ZEHについて理解して、理想のビルダーやプランナーを探そう
ZEHは地球温暖化や資源供給問題に対応する最先端の住宅であり、住む人にとっても快適な環境が手に入る優れた住宅です。補助対象となるのはZEHビルダー/プランナーに登録している事業者だけなので、しっかりと確認してください。 これから新築を予定している方は、信頼できるZEHビルダー/プランナーを探して、理想の住宅を作っていきましょう。
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