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iemiru コラム vol.236

新築祝いのお返し(内祝い)の選び方は? 相場や熨斗(のし)の種類までわかりやすく解説

新築祝いをもらったものの、「お返しってどうすればいいの?」と困っている方も多いのではないでしょうか。マナーにそってお返しをしないと、相手に失礼な印象を与えてしまう可能性も。 本記事では、「お返しのタイミング」・「贈る相手ごとの選び方」・「熨斗(のし)の種類」・「新築のお披露目」などについて分かりやすく解説していきます。気持ちの良いお返しをして、余裕をもった新居の生活を送っていきましょう。

新築祝いのお返し(内祝い)とは?

新築祝いをもらったら、お返し(内祝い)を贈るのがマナーですが、もともと内祝いには「身内で起きた喜ばしいことを、おめでたいことを押す分けしましょう」という意味があります。

もともとは新築のお披露目

もともと新築の内祝いは、お世話になっている身内を招いて「お披露目」を行うこと。お披露目に来られなかった方への内祝いとして、お礼の品物を贈るのが本来のマナーです。 とはいえ、近年ではお披露目をする家庭も減ってきており、最初から内祝いとして品物を贈るのも一般的なマナーとして通用します。家庭にあわせた無理のない方法で、お礼の気持ちを伝えていきましょう。

内祝い(お返し)の相場

新築祝いのお返しの相場は、「もらった新築祝いの1/3~半額(半返し)」が目安とされています。もらった品物の価格が分からない場合は、無理に高額なお返しをするのではなく、気持ちのこもったお礼をすれば問題ありません。 また親から高額な贈りものや現金をもらった場合は、半返しでは負担も大きく好意を無にしてしまいます。感謝して受け取って、もらったものの10%程度を目安にお返しすると良いでしょう。

新築祝いのお返しを送るタイミング

新築祝いのお返しを贈るタイミングは、受け取ってから3週間を目安に、遅くても引っ越してから1~2ヵ月のうちに贈るのがマナーです。新居へ引っ越してからは荷解きや手続きなどで忙しいので、贈り忘れがないようにしましょう。 新築祝いをもらったときに名前や住所を控えてリストにしておくと、お返しもスムーズに贈れます。

まずはお礼の連絡をしておこう

新築祝いをもらったら、その日か翌日中にお礼の連絡をしましょう。まずは「無事に受け取ったこと」「感謝の気持ち」を言葉にして伝えてください。贈り主との関係によってはメールや電話で構いません。高齢の方などはお礼状を贈ると、喜ばれるでしょう。

新築祝い「のし(熨斗)」の種類と書き方

熨斗(のし)の種類

熨斗(のし)をかける場合、「紅白または金銀」で「蝶結び」「5本または7本線」の水引、を選びます。 水引の結び方は主に「蝶結び」と「結び切り」の2つに分かれますが、「蝶結び」は何度繰り返しても嬉しいお祝い事に、「結び切り」は結婚や病院見舞いなど繰り返したくないことに使います。 関西では「あわび(あわじ)結び」が長寿や発展を願う縁起物として喜ばれます。関東で「あわび(あわじ)結び」は「結び切り」と同じように使われますが、地域によって使い分けるのもおすすめです。

表書きの書き方

のし紙には表書きを書き入れます。自分で筆や筆ペンを使って書き入れてもよいですし、不安な方は内祝を買ったお店で書いてもらってもよいでしょう。 水引の上段には「内祝」「新築内祝」「新居内祝」「お礼」のいずれかを書き入れます。 水引の下段には上段の文字よりも小さめに贈る方の「名字」を書き入れるのが一般的です。二世帯住宅などの場合は横並びの連名にしてもよいですし、世帯主の氏名(名字と名前)を書き入れても構いません。親との連名にするときは、親の名が右側に来るようにしましょう。

新築祝いの内祝いの選び方

以下では新築祝いのお返しにぴったりな品物の一例を、贈る相手ごとにご解説します。相手によって相場も少し変わってくるので、参考にしてみてください。

定番品をおさえる

まずはお返しに使える定番品を解説していきます。贈るものに困ったら、以下3つのお返し候補から選んでみてください。

縁起物の「グラス」・「カップ」

昔ながらの縁起物として、「建物=入れ物、器」が完成したことを記念した「グラス」・「カップ」などの入れるものを贈るのが一般的でした。現在ではほとんどないですが、「家を焼かない=やかん」として「やかん」を贈るような習慣もありました。

ほとんどのお祝いに使える「タオル」

たくさんあっても困らないものとして、上質な「タオル」はあらゆるお祝いの定番です。新築内祝だけでなく、結婚祝い・出産祝い・快気祝いなどでも贈りものとして重宝されます。実際にシンプルで上質なタオルであれば、たいていのご家庭で使ってもらえるアイテムです。

食品などの「消え物」

コーヒーや紅茶などの食品は、お祝いで贈る定番のアイテム。お菓子であれば焼き菓子など保存がきくものにしましょう。 日用品もお祝いの定番として根強い人気がありますが、近年は日用品(石鹸や洗剤、スポンジなど)にこだわりがある家庭も多いです。相手の好みがわかっていればおすすめですが、分からない場合は控えた方が無難でしょう。

相手が選べる「商品カタログ」

近年人気があるのは、相手が好きな商品を選べる「商品カタログ」。贈る側としても相場価格のカタログを選ぶだけなので、贈りものに迷うことがありません。とくに趣味嗜好をよく知らない相手に贈るときや、贈る相手が多いときにおすすめです。

親への新築内祝い

親への新築祝いのお返しで人気なのは、縁起物である「グラス」・「カップ」や、食器系・タオルなどの生活雑貨です。親であればある程度好きなものを把握していますし、記念にもなるので、形が残るものを送っても喜ばれるでしょう。 親から30~100万円以上の高額な新築祝いをもらった場合は、相場の半返しをする必要はありません。しっかりとお礼・感謝を伝えて、気持ちのこもったプレゼントを贈りましょう。お返しの金額はもらった分の10%を目安にすれば失礼になることもないでしょう。 写真やメッセージを添えて贈りものをすると、より感謝の気持ちが伝わります。

兄弟への新築内祝い

好きなものがよく分かる関係であれば、相手の好みにあったものを贈りましょう。お酒好きであれば、新居がある地域の地酒や、好きな銘柄の高級ビールなどもおすすめです。定番品や縁起物にとらわれず、相手が喜ぶものを贈ると良いでしょう。 また新築祝いのお返しは何がいいか、聞いてみるのも良い方法です。とくに欲しいものがない場合は、高級タオル・お菓子などの定番品や、ギフト券なども喜ばれます。

親戚への新築内祝い

親戚は親兄弟ほどの付き合いもないので、贈りものに困る方も多いのではないでしょうか。定番品を贈るのも良いですが、もらった祝いの半返しにあたる「商品カタログ」を贈って好きなものを選んでもらうのもおすすめです。 叔父や叔母など、年長の相手に贈るときは、メッセージなどを添えるとより喜んでもらえるでしょう。

上司への新築内祝い

上司への新築祝いのお返しは、とくに気を使う贈りものです。定番品を贈るのも良いですが、面倒見のよい上司ほど、すでにたくさんの定番品をもらっているもの。金額は半返しを目安にして、美味しい焼き菓子やお酒などの「消えもの」を贈ったほうが良いでしょう。 「商品カタログ」も無難な贈りものです。現金や商品券、敷物などはNGなので控えるようにしましょう。

会社への新築内祝い

会社によっては新築祝いを福利厚生として送っている場合もあるので、まずはお返しをしてよいか確認するようにしましょう。 会社へ新築祝いのお返しをする場合は、同僚と一緒に食べられる菓子折りが一般的です。

友人への新築内祝い

友人への新築内祝いのお返しは、相手が好きなものや、自由に選べる「商品カタログ」がおすすめです。相手との関係によっては欲しいものを聞いてみるのも良いでしょう。 あまり形式とらわれず、素直に相手が喜ぶものを贈ることをおすすめします。

新築祝いの内祝いにそえる手紙・メッセージ

新築祝いのお返しを贈るとき、手紙やメッセージをそえると喜んでもらえます。内容としては ・新築祝いに対するお礼と感謝 ・新築祝いの感想 ・お披露目への招待や今後の付き合いについて の3つがポイントです。感想を書くときは実際に使って具体的に書くようにしましょう。可能であれば写真を添えると、より喜んでもらえるでしょう。

新築祝いのお返しを贈る注意点

お返しという言葉は使わない

新築祝いのお返しは、もともと内祝いとして「おめでたいことや喜びをおすそ分け」するもので、「いただいたのでお返しします」という意味ありではありません。 手紙やメッセージを添えるときも「お返しをお贈りします」ではなく「ささやかですが内祝いをお送りします」といった内容が良いでしょう。

もらった以上に高額なものは贈らない

とくに年上の親戚や、上司など目上にあたる方へ贈るときは、もらった新築祝いよりも同等以上のお返しは失礼にあたります。もらった品物の1/3から半額の半返しを目安にしてください。

内祝いとしてのお披露目パーティをひらく

内祝いを贈るのも良いですが、新築のお披露目をして感謝の気持ちを伝えるのも良い方法です。お披露目をするときは、結婚式のようにプログラムを用意する必要もなく、料理なども大げさなものを用意する必要はありません。 新築をお披露目しながらゆっくりとお話しするのが目的なので、食事はサンドイッチやお寿司などつまめるもの、食前酒やコーヒー・お茶といったものを用意して楽しく過ごせるようにしましょう。 地域による伝統や、家庭の雰囲気にあわせて準備してください。以下、お披露目をするときのポイントをご紹介します。

日時について

家族や友人を一緒に呼ぶ必要はないので、なるべく引っ越し後1~2ヵ月のうちに「家族・親族に来てもらう」「友人に来てもらう日」と分けて開催しましょう。 時間帯は、外観などもよくみえるように日中にかけて来てもらうのがおすすめです。

もらった新築祝いで演出

あらかじめいただいた新築祝いを飾ったり、使ったりして喜んでもらいましょう。実際に使っていることが伝われば、相手にも「贈ってよかった」と思ってもらえます。

帰りにお土産(引出物)を渡そう

相手が買えるときには、1,000程度のお土産を渡すようにしましょう。基本的にお披露目に来てもらった方には新築祝いのお返しをする必要はありませんが、改めてお礼の気持ちを伝える意味で贈りましょう。

「お礼」や「感謝の気持ち」をしっかり伝えて良い関係を築きましょう!

新築祝いのお返しは、お世話になっている方へお礼や感謝の気持ちを伝えるチャンス。最低限のマナーは守りつつも堅苦しい形式にとらわれず、喜んでもらうこと、楽しんでもらうことを大切にしましょう。 素直な感謝の気持ちが伝われば、その後の良い関係を築いていけます。新居へ引っ越した後はバタバタすると思いますが、周囲への感謝を忘れないようにしたいですね。

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