iemiru コラム vol.269
「リフォームして良かった!」と実感&納得できるお風呂選びとその費用
お風呂の耐用年数は20年がMAX
給湯器やシャワーの調節弁など設備機器の寿命は10年。 タイルや湯船の隙間などの防水の耐用年数は20年と言われています。 シャワー口から「ポタッポタッ」とか、湯船の周りから「ミシッ」というきしみ音がしたりしていませんか?していたら要注意。 給湯設備の老朽化が進んでいたり、滲み出た水が家の土台を腐らせていたりする可能性があるのです。 今回はそんな浴室・お風呂のリフォームを考えている方に向けて、 ・浴室のタイプ ・浴槽のタイプ別メリット・デメリット ・お風呂のリフォームにかかる費用 ・ちょっと得するお風呂リフォームのコツ などについてお伝えしていきます。 お風呂が「狭い」・「寒い」と悩んでいる方にも参考にしてみてください。
浴室の工法はこの3タイプ
断熱性に優れる現在の主流 「システムバス」
システムバスはユニットバスとも呼ばれます。 壁・床・天井・浴槽などのパーツを組み立てて「箱」を作り、家の中の空間にはめ込むイメージです。 1つの箱状になっているため断熱性に優れ、外からの寒さが伝わりにくく、中の熱が逃げにくいというメリットがあります。 「お風呂が寒い!」という不満を抱えている方に最適な工法です。
デザインは自由自在 昔ながらの 「在来工法」
在来工法は昔からある工法で、床や壁に防水加工を施した上に、モルタルとタイルなどで内装を仕上げます。 システムバスのようにユニットが決められているわけではないのでデザインの自由度が高く、外国の映画に出てくるような足のついたバスタブを使ったり、ヒノキの浴槽を設置して温泉風にしたりするなど、基本的にできないことはありません。 とにかく浴室にはこだわりたいという方に向いています。 ただ経年劣化によりタイルがひび割れたり、目地が傷んだりすると水漏れを起こし、家の土台を腐らせてしまったり、マンションの場合は下の階へ漏水してしまう可能性があるので注意が必要です。
システムバスと在来工法の良いとこ取り 「ハーフユニット」
ハーフユニットとは、下半分はシステムバスを使い、上半分は在来工法で仕上げるという「良いとこ取り」の工法です。 下の部分はユニットバスなので水漏れの心配がなく、上半分は在来工法なので全面ガラス張りにしたり、美しいタイルで飾り付けたりするなど、デザインにこだわることが可能です。
浴槽タイプ別メリット・デメリット
ユニットバス
ユニットバスの素材はFRPと呼ばれるガラス繊維強化プラスチックです。 スポーツカーのボディやヨットの船体などに利用されています。
メリット
・丈夫で軽く、防水性に優れるため浴槽の素材としてピッタリ ・汚れたり傷がついたりしても補修しやすいため、メンテナンス費用が安い
デメリット
・汚れが付きやすい ・普及帯価格のものが多く、高級感、上質感に欠ける
人工大理石
人工大理石とはアクリル樹脂やポリエステル樹脂を主成分とした素材で、大理石のような高級感のある質感が特徴です。
メリット
・色やデザインが豊富 ・大理石のように表面が滑らかなので汚れがつきにくく、掃除が楽 ・価格のわりに高級感がある
デメリット
・FRPに比べると傷が付きやすい ・樹脂でできているので火に弱く、燃えると一酸化炭素が発生する
ホーロー
ホーローとは、金属の上から磁器のようなガラス質でコーティングを施した素材です。
メリット
・硬いガラス質で覆われているため耐久性があり、輝きが長く続く ・保温性が高い ・汚れが落ちやすく、カビも生えにくい ・色のバリエーションが豊富
デメリット
・価格が高め ・耐久性は高いが、一旦劣化が始まるとメンテナンスにコストがかかる ・重量が重いため、2階以上に設置する場合やリフォーム前の浴槽がFRPなどだった場合、土台の補強が必要な場合がある
ひのき
高級感があり、自宅で高級温泉気分が味わえるのがひのきの浴槽です。 最近では風合いを活かしつつも防水加工を施し、ヌメリや黒ずみがつきにくくなっているものも出ています。
メリット
・ヒノキ独特の香りと風合いで、高級温泉気分が味わえる ・保温性に優れている
デメリット
・価格が高い ・防水加工が弱いとヌメリや黒ずみが発生してしまう
浴室・お風呂のリフォーム費用・日数はどれくらい?
浴室暖房・乾燥機の取り付け
「暖房・乾燥・換気」などに加え、ミストサウナの機能がついたものが主流となっており、予算は20万円程度。 工賃が5万円ほどかかるので、総額25万円ほどが相場となります。工期はほとんどの場合、1日で終わります。
湯船の交換
在来工法の浴室で、浴槽だけを交換する場合の費用です。 浴槽の値段よって変わりますが、 ・FRP・・・10~20万円 ・人工大理石・・・20~30万円 ・ホーロー・・・50万円 ・ひのき・・・80~100万円 程度となっています。 これに交換の工賃が15万円ほどかかります。工期は1~3日ほどです。
在来工法をユニットバスに
在来工法からユニットバスに変更する場合、もとの浴槽・浴室を撤去・解体する必要があるのでその費用もかかります。 そのため平均的なユニットバスの価格50~80万円に加え、工事費用も50~80万円程度かかるので、総額100~160万円程度となります。工期も若干長くなり、10日程度は見ておく必要があります。
手すりの設置・バリアフリー化
手すりの設置、浴室に入る際の段差の解消、滑りやすい床材の交換などがメインとなります。 手すりと床材の材料費、工賃を合わせて20万円程度が相場。床と段差解消に時間がかかるので、工期は1週間前後かかります。 なお、バリアフリー向けのユニットバスに交換する全体工事を考えている場合は100~150万円ほどの予算が必要です。
お風呂のリフォームのコツ教えます
特定のメーカーにこだわりがない場合はプロに提案してもらいましょう
特定のメーカーに強いこだわりがある場合は別ですが、そうでない場合は工務店などのプロにプランを提案してもらうことをおすすめします。 というのは、A社の商品が気に入っていても、自宅の浴室スペースや環境などを考慮すると、B社の商品のほうが向いていて、余計や工賃がかからない場合などもあるからです。 ショールームに行ってみるのは一旦プロの意見を聞いて、プランが固まってからにしましょう。
旧モデルやメーカー在庫を上手に利用してコストを抑えましょう
ショールームを見に行くと最新モデルが目白押しで、あれもこれもと目移りしてしまいます。 ただ実際に必要な機能は限られています。 不要な最新機能には目をつぶり、工務店などに相談して、旧モデルやメーカー在庫を利用すれば、コストを大幅に節約することが可能です。
必ず相見積もりを取るようにしましょう
同じシステムバスの商品でも、仕入れの時期や、メーカーと工務店の関係性によって、2~3割程度は金額に差が出てきます。 そのため必ず複数の工務店などで相見積もりを取るようにしましょう。 あまり価格競争をさせるのはおすすめしませんが、機器の値段が少し高くても工賃が良心的な場合もあるので、比較することは必須です。
浴室やお風呂の断熱を高めると、快適&節約に
子供が成長してくると、家族全員お風呂に入る時間はバラバラというケースが多くなります。 そんな時に便利な追い焚き機能ですが、その都度沸かし直すため、光熱費がバカになりません。 そこでシステムバスを採用したり、ホーローの浴槽にしたりするなど、浴室や浴槽の断熱を高めることをおすすめします。 追い焚きの回数を減らすことができ、光熱費の節約につながります。
ヒートショック対策など老後を考えたお風呂のリフォームを
脱衣場と浴室内の温度差で急激な血圧の変動を起こし、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こすヒートショック。高齢者だけでなく、働き盛りの人にもその危険性があるといわれています。 お風呂はリラクゼーションの場なので、リフォームの時にデザインや最新機能にこだわるのも良いですが、断熱性の高いシステムバスや浴室暖房を使い、入り口の段差を解消しておくことで、後々まで安心して使える浴室になります。 ぜひ将来のことまで考えたお風呂のリフォームを目指してみてください。
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