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iemiru コラム vol.29

【連載】30歳で建てた僕の家づくり:第3回「家を建てる前に考えたイメージ 子育てのことは考え過ぎない」!

家づくりを考え始めたきっかけを調べたアンケートなどを見ていくと上位は大体こんな感じです。 ●家が手狭になったから ●家賃がもったいないと感じたから ●子供とのびのび過ごせる家が欲しいと思ったから 二つ目はさておき、一つ目と三つ目は要するにこういうことですよね。 「お隣さんの近い(もしくは階下)アパートなどに住んでいると、子供の声や足音で周囲に迷惑をかけないか心配。気兼ねなく子供と遊べる庭も欲しいな。」 確かに子育てをしていく上で子供にガマンばかりさせるのは親としてちょっと可哀想だと感じてしまうものですね。(子育てにガッツリ関わっていない僕が言えることではないんですが(苦笑)) こういう悩みを持っている人が多いので、そんな人たちの為にいろんな住宅会社が「子育て応援住宅」など銘打って広告を出したり、子育てにやさしいプランを出したりしています。本当にたくさんあります。 僕はこういう販売促進に関わっている関係上、全く否定するつもりはないです。子育てにはとても良い住宅の提案だと思っています。 ですけど、僕はやっぱり少し先のことを考えてしまうんですね。10年後、20年後。子育てを何年するのか?この家に何年住むのか? 僕の子供は今1歳ちょっとですが、二人目三人目が出来たとしても「子育て」と言える期間はこれから15年から長くて20年くらいじゃないでしょうか。それに10年もすれば赤ちゃん、幼児の時代は過ぎて、中学生くらいになればほぼ大人です。 住宅ローンを35年で借りて建てる家で、いわゆる子育ての時代はその半分程度くらいしかないということです。逆に言えば、もう半分は「自分たち(夫婦)の時代」だということです。それも自分たちの時代の方が後にやってくるということ。 僕が思う長く住み心地がいい家というのは、20年後や30年後に「いい家だな」と思える家だと思います。子供が小さい時、庭は子供たちと一緒に遊べる憩の場。でも20年後草ボーボーになって庭掃除が大変になるようにはしたくありません。子供たちによって、手狭になった、周囲に迷惑が掛からないように、という想いがきっかけなのであれば「一戸建て」になっただけでも、悩みの多くは解消するわけです。 30年後以降のことを考えれば、老後も気になるところです。2階に上がるのがしんどくなってくるとか、空いた子供部屋が物置みたいになってくるとか、その世代の方々からいろいろな話を聞きます。でも僕が思うのは、「その家に死ぬまで住み続けることを考えるから悩みになってしまうんじゃない?」ということです。

老後にとっての「いい家」とは下記だと考えます

●老後の自分たちにも住みやすい家 ●老後のライフスタイル変化に対応しやすい資産価値のある家 僕は後者を重視しました。ほぼローン支払いが終わっている状況で重要なのは、家を売却して新たな住まいに転居出来るだけの資産価値(値段)がその時の自分の家にあるかどうかです。 木造住宅の資産価値は20年~25年でほぼなくなります。大ざっぱに言うとその時には土地の価値だけになります。前回書きましたが、だからこそ僕は立地にこだわったのです。土地に価値があれば老後の選択肢は増えるのです。

僕の考え方をまとめると・・・

①住み始めて1~15年 : 子供と一緒に生活することを意識する時代 ②住み始めて15年~30年 : 夫婦の時間が長くなっていく時代 ③住み始めて30年~50年くらい : 引退後の第二の人生の時代 先のことであればあるほど、現時点からは想像が難しいものです。だからこそ僕は意識的に②と③を重視しました。特に家づくりという観点では②。子供たちが離れて暮らすようになってきたら、ようやく「自分たちはこんな家に住みたかった」という想いが実現すると思うのです。せっかくの家づくりですからね。住みたい家にするべきだと思いました。 もちろん子供と一緒に過ごしやすい家、特に僕の何倍も家の中で過ごす奥さんが家事や子育てをしやすい家にすることは大事ですが、長い人生を冷静にバランス良く考えることが大事だと思います。 僕の家の写真を少しアップしてこの回は終わりにします。

H-HOUSE

リビングはこんな感じ

リビングの反対側には畳コーナーがあります(写真左) 奥さんがこだわったモザイクタイルの洗面(玄関横)(写真右)

ロフトには僕の書斎があります。隠れ家的な感じ。

雑貨を置きたい造作のシェルフ。今は子供の絵本とぬいぐるみが置かれています。(写真左) 玄関に入るとロフトの天井まで吹き抜けになっています。去年はここにツリーを飾りました。(写真右)

最後に外観です。太陽光は12kW設置で20年全量売電。庭は設けず。

第4回はこちら

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