iemiru コラム vol.299
和室は収納がない?雰囲気にマッチした収納を確保する方法とは
和室は収納スペースの確保が難しい?
和室の落ち着いた雰囲気を壊さずに、家具を置いたり収納場所を設けることって難しいと感じたことありませんか? 収納スペースがなく、ものが無造作に置かれて物置のようになっていたり、家具との統一感がなく落ち着きのない空間になっていたのでは、和室を十分に活かしきれていないことになります。 今回は、和室も洋室と同じようにフル活用するにはどんな収納方法にすればいいのか、どんな家具を選べばいいのか、についてご紹介していきます。
和室の雰囲気に家具が合わない
居心地がよく、落ち着いた雰囲気の空間にするには、和室と家具の雰囲気を合わせることがポイントです。家具には、デコラディブなものやモダンなもの、金属やガラスを使った無機質なもの、自然素材の暖かみのあるものなど、様々なテイストが揃っています。 自宅の和室を理想的な空間にするのは、どんなデザインの家具を選択すればそれが実現できるのかを意識して探すことが大切です。 和室だからといって、和箪笥や漆塗りのテーブルなど純和風の家具を選ぶ必要はありません。和室に違和感なく溶け込み、家族の生活スタイルに合った家具を選びましょう。
洋室に比べて狭いことが多い
一般的な分譲住宅やマンションの和室の広さは、4.5帖又は、6帖となっていることが多いようです。洋室の子供部屋は6帖程度、寝室は8帖程度の広さを確保していることが珍しくありません。和室は、洋室と比べると小さなスペースで計画される傾向にあります。 もともと小さな部屋にタンスや本棚など大きな家具を置くと、部屋が家具でいっぱいになってしまいます。そのため、和室に家具を置くのを躊躇してしまうこともあると思います。 スペース的に、家具を置くことが難しいため収納場所が少なくなるのが和室の特徴です。収納スペースを確保するためにはどんな解決策があるのか、これからご紹介していきます。
和室の収納を考えるポイント
和室を快適に、そして十分に活用するには、どんなものを収納するのか、どこに収納するのか、どんな方法で収納するのか、どのくらいの分量を収納するのかを考えることが重要です。 スペースには限りがあるので、和室を広くしたり押し入れを大きくすることで収納問題を解決することはできません。どんなことに注意して和室の収納を考えればいいのか、詳しく見ていきましょう。
家具の置き場所を決める
家具の置き場所を、扉やサッシ、押し入れや床の間などと干渉しないような位置又、引き出しなど家具の可動領域が確保できる位置に決めましょう。 畳は、引っ掻いたり、ものを引きずったりすることで傷ついたり、重たいものを置くことで凹んでしまいます。模様替えをしようと思って家具を移動させたら凹んだ跡が残ってしまった経験がある方もいるのではないでしょうか。 凹んだままの畳に家具を置くと不安定になります。使いづらくなるだけでなく家具が転倒しやすい状態になり、安全上に問題が出てきてしまいます。 畳の上に家具を置く場所を決めたらその部分の畳は、傷つきにくく凹みにくい畳を使用したり、家具の下にマットを敷くなどの対策をして下さい。 これから自宅を建てようとしている方は、予め家具を置く場所には畳を使わず、板の間にしておくことをおすすめします。
押入れの広さ
押入れ1つの広さは、畳のサイズが基本となっています。畳1枚の大きさは90cm×180cm程度なので、押入れの大きさもこのサイズとほぼ同じか、半分の90cm×90cm程度となっています。高さに関しては、天袋があるタイプや枕棚があるタイプによって異なります。 押入れの広さはほとんど決まっているので、このスペースに何をどのくらい収納するのか決めることが重要です。普段あまり使わないものを収納するのか、日常的に使うものを収納するのか、子供のものを収納するのかなど、快適な暮らしに繋がる収納を考えましょう。
和室の場所
和室を家の中のどの位置に計画するかも、和室の収納を考える上で大切なポイントです。和室自体に収納スペースが確保できなくても、隣に納戸を計画したり、階段と和室を隣接させ、階段下のスペースを和室の収納スペースとして活用するなどで、収納スペースを確保することができます。 このように、和室に収納スペースが取れなかったとしても、隣接した納戸を間接的に使えるようにするなど、考え方を柔軟にして視野を広げた計画をして、和室の収納スペースを考えてみましょう。
和室に導入したい収納方法3つ
前項で、和室以外のスペースを間接的に利用することで収納スペースを確保することをお伝えしましたが、ここでは、和室自体に収納スペースを確保したい場合、押し入れ以外にどんな方法があるのかご紹介していきます。和室の収納スペースを増やしたいと思っている方は参考にしてみて下さい。
壁面収納
壁面収納と聞いてすぐにどんなものか思い浮かびますか?壁面収納は、床から天井までの壁を利用して、棚板やシェルフなどで収納スペースを設けて本やDVD、書類など様々なものを収納する方法です。 後から取り付けができる家具の一種です。量販店やネットなどで販売されていて、中にはスペースに合わせてオーダーすることができるタイプもあります。 収納スペースを確保しようとして収納家具をいくつも置くより、1つの大きな家具を置くイメージなので、統一感のとれた収納スペースを作れることや、天井まで隙間なくものを仕舞えるので、空間を有効利用できることがメリットです。
床下収納
空間利用として、床下収納を作るのもおすすめです。床下収納は、収納ボックスを床下に埋めて、畳を扉のようにして使うタイプのものや、和室の床の高さを30cm~40cm程度高く作り小上がりの空間にして、高くしてできた隙間を収納スペースとして利用する方法があります。 収納ボックスにはいくつか種類があり、深型タイプの収納ボックスは通常1階に和室がないと施工できませんが、薄型タイプの収納ボックスは状況によって2階以上の階でも施工できます。又、小上がりにするタイプは、マンションでも施工が可能なので、もっと収納スペースを増やしたいと考えている方は、検討してみてはいかがでしょうか。
低い家具
置き家具を使って収納スペースを確保することを考える場合は、選ぶ家具の高さに注意して下さい。和室は洋室に比べて狭いケースが多いことを紹介しました。もともと狭い空間に背の高い家具を置いてしまうと圧迫感が生まれ、実際の空間より狭く感じてしまいます。 圧迫感のある部屋は、居心地のいい空間とは言えません。和室にいると心が落ち着くと感じる方も多くいると思いますが、圧迫感があっては和室にいてもリラックスすることができなくなってしまいます。 家具を選ぶ際は、腰までの高さのチェストやローボードなど、できるだけ高さを抑え圧迫感のない家具を選び、ゆっくり寛げる空間を作りましょう。
和室の収納を有効活用するコツ
お伝えしてきたように、和室の収納スペースは、家具などで工夫したとしても、他の部屋に比べて少ないスペースしか確保できない傾向にあります。そのため、賢く収納しないと収納スペースにものが収まりきらず、部屋中にものが溢れてしまい、部屋としての機能が果たせなくなってしまいます。 和室を快適な空間として利用するためには、収納面でどんなことを心がけておくといいのか、確認しておきましょう。
収納するものを絞る
収納スペースが限られているので、物理的に仕舞える量に限度があります。何でもかんでも仕舞っていては収納スペースがいくらあっても足りなくなってしまいます。 和室に何を収納するかは、和室をどんな用途で使うかに関係してきます。例えば、来客用として使う場合は、日常的に和室に出入りする機会は少なくなるので、たまにしか使わない来客用の寝具の他、扇風機や、雛人形など、使用頻度が低いものを収納するのがおすすめです。 逆に、リビングの一部として利用している場合は、日常的によく使うものを収納しておくと便利です。子供が遊ぶスペースとして利用している場合は、子供のおもちゃや衣類など、子供のものを中心に収納しておくと使いやすくなります。 和室の収納を考える際は、どんなものを収納するのか決めて、仕舞うものの分量を絞り込むことがポイントです。
寝室として利用する
和室を眠るためだけの空間としてしまえば、テーブルやタンスなどの家具を置く必要がなくなります。寝室に必要ない家具を置かず、収納家具など必要な家具だけを置くことで、空間をスッキリとシンプルに使うことができ、落ち着いた空間が作りやすくなります。 和室が狭いため、収納スペースを確保してテーブルなどの家具を置いてしまうと、部屋が窮屈になってしまう場合は、様々な家具を置く必要のない寝室として利用することもおすすめです。
押し入れ用の収納アイテムを利用する
押入れは、布団を仕舞える様に作られているため、洋室にある収納スペースに比べて奥行きがあることが特徴です。布団を仕舞うのには問題ありませんが、その他のものを収納しようとする場合は、奥のものが取り出しにくくなるため収納には工夫が必要です。 おすすめの方法は、押し入れ用の収納アイテムを使うことです。押し入れ用のキャスター付き衣類ケース、タンス、ハンガーラック、棚など多種多様に揃っています。全ての商品が押入れの奥行きや幅などを考慮し、押し入れを無駄なく有効に使えるように作られています。 収納するものを決め、それに合った収納アイテムを選べば、押入れの中にデットスペースを作らず便利な押し入れ収納にすることができます。
和室の雰囲気を残しながら収納スペースを確保しよう!
和室は心休まる癒しの空間です。洋室でもリラックスできる空間を作ることはできますが、和室で感じられる雰囲気とは別のものです。収納を工夫して、できるだけ和室の雰囲気を壊さず、生活スタイルに合った快適な使い方ができる空間を目指してみましょう。
収納スペースを考えた設計・内装を考えよう
これから家づくりを考えている方は、計画段階から和室の収納スペースを検討しておきましょう。後から収納家具を部屋に置いてしまうのでは、部屋が狭くなる上、和室全体のコーディネートも統一感がなくなる可能性があります。 収納スペースを事前に計画しておくことが、和室の雰囲気を残しながら快適に過ごせる空間を作るポイントです。
何でも収納するのはNG!
押し入れは、奥行きも高さもあるので容量が大きく、ついついなんでも収納しがちになってしまいます。ですが、押し入れの広さにも限りがあります。 押し入れには何を収納するのか明確に決めておき、いらなくなったものは処分するなどして必要なものだけを収納しましょう。 和室も押入れの中もスッキリさせることが、快適な空間作りに繋がります。
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