iemiru コラム vol.312
ホワイトアッシュのインテリアならこれ!色使いを攻略して理想の部屋に
ホワイトアッシュは万能無垢材
家具に使われる木材には、いろいろな種類があります。特に、天然の木そのままの無垢材を使用した家づくりは定番の人気です。無垢材の中でも、今回ご紹介したいのが「ホワイトアッシュ」。 名前の通り白い色をしていて、いろいろなインテリアに馴染む万能無垢材なのです。ホワイトアッシュをインテリアに上手に取り入れるには、色使いを攻略することが大切です。それでは、解説していきましょう!
ホワイトアッシュとは
ホワイトアッシュとは、モクセイ科トネリコ属の落葉広葉樹です。アメリカ南部から中西部全域、カナダの一部を主な生育地域とし、約40mほどの高さまでまっすぐに成長します。 特に、ネイティブアメリカンやスカンジナビアの民族、アイヌ民族にとっては生活に欠かせない木でした。樹皮は洋服に、材は生活道具に加工され重宝されてきたのです。 ホワイトアッシュの人気は、今に始まったことではありません。いかに良材なのかは、歴史が物語っているとも言えるでしょう。
ホワイトアッシュの特徴
ホワイトアッシュの特徴は、その材質にあります。適度に硬さがある上、衝撃に強く、耐久性にも優れ、釘やネジを使った時の接着性や保持力も抜群です。さらに、乾燥させやすく、スチームで曲げることも出来ます。 色調は、樹皮のすぐ下の辺材は白色、中心部の芯材は灰褐色や薄黄色となっており、いろいろなインテリアに馴染みやすいと言えるでしょう。節が出にくいのですが、木目ははっきりとキレイに出るのも特徴です。 さらに、ステインや艶出しを施せば表面が美しく仕上がるため、非常に高い人気があります。また、アッシュの中には、ホワイト以外にもオリーブアッシュやブラウンアッシュ、ブラックアッシュといった種類があります。 産地によっても、色合いが変わってくるのがアッシュの面白いところです。
ホワイトアッシュはこんなところに使われている!
魅力がたっぷりの材木「ホワイトアッシュ」は、家の中でもさまざまなところに使用されています。具体例をご紹介しましょう。
フローリング
ホワイトアッシュを使ったフローリングは、とても美しい木目と色を楽しむことができます。より白みの強い色のホワイトアッシュを選べば、部屋全体が明るくなります。くっきりとした木目は単調にならず、部屋にリズムを生み出してくれるでしょう。 しかも、表面加工で非常に美しく艶を出すことも可能です。さらに、木が反ったり縮んだりといった狂いが少ない点も、フローリングに向いています。近年では、あえて艶を出さずに自然の風合いを大切にする加工も人気です。
テーブル
食卓の中心となるテーブルにも、ホワイトアッシュは最適と言えます。テーブルの上は、お皿やコップなど硬いものを置くので、傷も付きやすい場所です。その点、ホワイトアッシュは、耐久性や衝撃に強い特徴があるので、長く使える家具となるでしょう。 また、木目がはっきりとしているので、木の素材感をしっかり感じられる仕上がりになります。使えば使うほどに味が出て、愛着も湧きそうですね。もちろん、いろいろなインテリアとの相性も抜群です。
ドア
ホワイトアッシュは、ドアにもよく使われています。家族が多いと、1日に何度も開け閉めをするため、耐久性のあるホワイトアッシュなら最適です。洋風な部屋のドアだけでなく、和風な部屋のドアにもよく馴染みます。 またホワイトアッシュのドアは、明るくすっきりとした印象を与えてくれるので、ドアの圧迫感を与えず、空間にまとまりのある広さを感じさせてくれるでしょう。壁と上手に馴染むような色を選ぶと、より統一感が生まれるのでおすすめです。
手すり
ホワイトアッシュを手すりに使うと、美しい木目が際立って空間にアクセントを加えることが出来ます。ほんの一部の面積ですが、ホワイトアッシュの模様が逆に際立つのです。 特に、階段などに使われることの多い手すりは、殺風景になりがちな階段部分にナチュラルな印象を与えてくれます。通る度にふっと視界に入るホワイトアッシュの手すりは、日常にいつも木の暖かさを感じさせてくれるでしょう。
窓枠
窓枠にホワイトアッシュを使うのもおすすめです。明るい光とのコントラストが美しい窓際に仕上げることが出来ます。部屋の中と外をつなぐ窓枠がホワイトアッシュだと、外の風景とナチュラルに景色が繋がるため、開放感も感じられそうです。 逆に、少し深い色のホワイトアッシュを使えば空間が引き締まります。わずかな面積ですが、浮かび上がる木目がしっかりと存在感を主張してくれるでしょう。
ホワイトアッシュのインテリアは色使いがカギ!
続いては、ホワイトアッシュと相性の良い色使いをチェックしていきましょう!どんなインテリアにも共通して言えることは、色使いで印象が大きく変わるということです。 ホワイトアッシュは、シンプルな白い色であるが故に、どうにでも出来るのが迷いどころでもあります。単調にならないように、ホワイトアッシュを上手にインテリアへ取り込みましょう!
ホワイトアッシュ×ホワイト
ホワイトアッシュの壁やフローリングを使った部屋に、ホワイトをベースとした家具を合わせていくパターンです。ホワイトの壁やフローリングに対して、家具もベースをホワイトとして配置していきます。 こうすることで、空間に対して統一感が生まれるため、部屋を広々と感じさせることが出来ます。すっきりとした清潔感も生み出すことが出来るでしょう。 そこに、いくつかのカラー小物を取り入れることによって、あらゆるテイストのインテリアにマッチさせることが出来ます。シャビーな部屋なら、少しくすんだグレーやピンクなどの淡い色を追加してみましょう。黒い小物を使ってモノトーンに統一していくのも、モダンで素敵です。
ホワイトアッシュ×ブラウン
ホワイトアッシュにブラウンを合わせるのもナチュラルで明るい印象の部屋に仕上がります。フローリングにブラウンを使った場合は、ドアをホワイトアッシュにしてアクセントを持たせるのもおすすめです。 ホワイトアッシュのフローリングにした場合は、ソファーなどにレザーのブラウンを取り入れるのも良いですね。特に、観葉植物を多く置いた部屋にはしっくり馴染むでしょう。また、レンガや家の梁や柱などでブラウンを取り入れるのも良い方法です。
ホワイトアッシュ×ブラック
ホワイトアッシュをフローリングにして、壁やソファーなど大きなものをブラックにするのも相性が良いです。大胆にブラックを取り入れるのは勇気がいるという方は、椅子や小物、絵などで取り入れても良いでしょう。 メリハリのあるモダンな空間が生まれます。全体的にシンプルなので、少し遊びたい場合には照明にカラーを取り入れたり、ガラスやホーローなど素材で遊んでみるのもおすすめです。
ホワイトアッシュ×グレー
ホワイトと並んで万能カラーと言われるグレー。もちろんホワイトとの相性も抜群です。例えば、ホワイトアッシュのフローリング×白い壁の部屋には、ラグをグレーにすることで、明るさの中にも落ち着きを取り入れることが出来ます。 クッションや椅子などに少し濃いグレーを取り入れれば、空間が中央に引き締まって見えます。ソファーなどの大きめ家具に取り入れれば、ホワイトアッシュがグレーを主役として引き立ててくれるでしょう。
ホワイトアッシュ×ブルー
色を取り入れる場合には、ブルーがおすすめです。ホワイトアッシュのフローリングに、主役となる深いネイビーのソファーを合わせれば、シンプルで落ち着いた空間になります。その場合は、ラグでバランスを取るとより調和します。ラグには、グレーや深いパープルが合うでしょう。 明るいブルーを取り入れたい時には、小物を使ってみてください。花瓶や本、絵、クッション、照明などで明るいブルーを取り入れれば、さらに部屋がぱっと明るくさわやかな印象になります。
ホワイトアッシュ×イエロー
ポップな仕上がりがお好みなら、ホワイトアッシュにイエローを合わせるのはいかがでしょうか。この場合、照明や椅子などに取り入れるなら、明るいイエローを選んでみてください。 合わせて明るいグレーや淡いグリーンなどを合わせると、大人っぽさも残したポップな雰囲気に仕上がります。 明るいイエローは勇気がいるという方は、マスタード色の小物が良いでしょう。ポップさは抑えつつ、気持ちが楽しくなるような空間を作ることができます。
ホワイトアッシュ×グリーン
ホワイトアッシュのフローリングなら、モスグリーンのような落ち着いた壁面も相性抜群です。一気に落ち着いた部屋の印象になります。ただ、壁面をカラーにするのは、日本人にとっては覚悟が必要かもしれません。 あまり自信がないという方は、ホワイトアッシュの家具に、グリーンの小物を部屋全体に散りばめてみる方法が取り入れやすいでしょう。小物で取り入れる時は、明るいグリーンやモスグリーンなど、いくつかの似たトーンのグリーンを散りばめるのがコツです。 部屋の印象が落ち着きすぎてしまう場合には、オレンジブラウンを使った大きめ家具を置くことで、空間に明るさが生まれます。
ホワイトアッシュに合うテイストは?
ホワイトアッシュは、どんな色にも合わせやすいのですが、同時にさまざまなテイストにも自然に溶け込む素材です。続いては、ホワイトアッシュを使ったインテリアの例について、ご紹介しましょう。
北欧テイスト
ホワイトアッシュは、北欧テイストとの相性が良いです。暖かい色を使ったフローリングの中に、ホワイトアッシュの家具を使えばアクセントになります。北欧テイストの場合、優しい色愛合いの小物を配置してみましょう。
和空間
淡い色合いのホワイトアッシュは、和空間にも取り入れやすいです。特に、琉球畳などの縁なし畳との相性が良いです。しっかり和風なのに、どこか新しいおしゃれ感を感じる仕上がりになるでしょう。
モダンテイスト
ホワイトアッシュは、クールな都会派の印象を持つモダンテイストにも最適です。特に、モノトーンなインテリアに統一した部屋には、ホワイトアッシュのフローリングや家具が最適です。 この場合、家具も丸みを帯びたものではなく、直線的なデザインのものをチョイスしましょう。生活感や柔らかさではなく、シンプルで合理的なイメージを持ってインテリアを考えるのがモダンテイストインテリアのコツです。
シャビーシック
英語では「使い込んだ」という意味をもつシャビーな印象の部屋は、ホワイトアッシュの木目が良い味を醸し出します。シャビーな部屋は、ホワイトトーンで統一するのが基本。パステスカラーの優しい色合いの小物を効かせながら仕上げます。 ホワイトアッシュに塗装をする場合も、少しはげた感じにするとホワイトアッシュのくっきりとした木目が浮かび上がってとてもおしゃれです。
ヴィンテージ
どこか懐かしさを感じるレトロな雰囲気のヴィンテージインテリアには、あえて艶出しをしないホワイトアッシュの家具がおすすめです。色も少し深い色のホワイトアッシュを選んでみてください。 ヴィンテージテイストでそろえた小物を上手く配置すれば、調和のとれた部屋になります。
ホワイトアッシュに関する素朴な疑問にお答え
続いては、家作りに重宝されるホワイトアッシュについて、素朴な疑問にお答えしていきます。
ホワイトアッシュは家具以外に何に使われている?
ホワイトアッシュは、その耐久性と加工のしやすさ、衝撃や摩耗への強さから、いろいろなアイテムに使われています。例えば、以下のようなものが挙げられます。
● 野球のバット
● テニスのラケット
● バトミントンのラケット
● ビリヤードのキュー
● ホッケーのスティック
● スキー板
● ギターのボディー
● ベースのボディー
特に、スポーツ用具に適していることから、アメリカのメジャーリーグでは、バットの材料としてホワイトアッシュが好まれて使われています。
ちなみに、日本のイチロー選手も、メジャーリーグでプレイするようになってからは、気候にも適したホワイトアッシュのバットに変えたそうです。
ホワイトアッシュを使う際の注意点は?
ホワイトアッシュはとても硬いと冒頭でご紹介しましたが、実は産地によって硬さは異なります。低地で育ったホワイトアッシュは、比較的柔らかく軽い材質で、高地で育つと硬く重くなります。 中には、とても柔らかいホワイトアッシュもあるようなので、気になる方は施工会社に使用するホワイトアッシュの硬さについて確認してみると良いでしょう。
経年劣化するとどう変わる?
ホワイトアッシュは、経年劣化が少ない材質と言われていますが、長い目で見るとだんだんと黄色味が出て濃い色に変わっていきます。ただし、元の色からかけ離れるほどの変化はありません。 そもそも経年劣化とは、紫外線によって起こる現象なので変化を避けることはできません。ただ、飴色に深く変化していくヒノキやパイン材などに比べると、経年劣化は激しくありません。 できるだけ経年劣化を避けたい場合には、ウレタンやオイルなどによる塗装を施さないようにすると良いでしょう。ウレタンの場合、含有成分が紫外線によって黄色に変化しやすいからです。また、オイルの場合、オイル自体が酸化してしまうことから、濃い色に変化すると言われています。 真っ白いホワイトアッシュではなくなっても、経年劣化は家族の思い出も刻まれた味のある色となっていくものです。
日本のタモと何が違うの?
ホワイトアッシュとよく似た材木に、日本の「タモ」があります。タモは、日本や中国、シベリアなどに生息しているモクセイ科トネリコ属です。 模様としては、ホワイトアッシュの方が大柄で、タモはより目が詰まった模様をしているという違いがあります。また、ホワイトアッシュの方が白っぽく、タモの方が黄色味がかっています。 日本の和室には、タモの方が日本の印象にあった色調と繊細なイメージでぴったりかもしれませんね。また、ホワイトアッシュと同様、楽器やスポーツ用具、家具などに幅広く使われている良材です。
ホワイトアッシュで思い通りの部屋作りを
万能の無垢材であるホワイトアッシュについてご紹介してきました。ウォールナットやマホガニー、オークと並んで四大銘木として知られるホワイトアッシュは、実に万能な無垢材です。 美しい白色とくっきりとした木目のホワイトアッシュは、あらゆるインテリアを好む人に取り入れやすい材木と言えます。しかも耐久性があるホワイトアッシュは、多くの衝撃や摩擦を繰り返すフローリングやテーブルなどにも最適です。 ぜひ、この記事でご紹介した色使いを参考にしながら、ホワイトアッシュを使ったあなたの理想の部屋を作り上げてくださいね。
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