iemiru コラム vol.321
天板とは?種類や特徴のまとめ&少しのこだわりでおしゃれインテリアに!
天板は生活に必要不可欠!
「天板(てんばん)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?日常生活ではあまりこの呼び方はしないかもしれませんが、天板は私たちの日常生活のあらゆる所に使われています。 今回は、普段あまり意識しない天板の種類、トラブルや対策、そして、天板にこだわってお部屋のインテリアをワンランクアップさせるためのアイデアについてご紹介します。
天板とは?
天板とは、テーブルやカウンターなどの上に乗っている大きな板のことを言います。使われる場所や用途に応じて、豊富な種類の素材があり、機能やデザインもさまざまです。 また、天板の端をどう処理するかによって「耳なし天板」「片耳付き天板」「両耳付き天板」などの種類に分かれています。
天板の素材は種類が豊富!
天板に使われる素材には、なじみ深いものからあまり聞きなれないものまで、あらゆる種類があります。そこで、天板の素材を1つ1つご紹介していきましょう。
木材天板
一番馴染み深いタイプと言えば、木材天板が挙げられるでしょう。木材天板には、一枚板タイプと、集成材タイプがあります。
中でも一枚板の天板には無垢材を使用するのですが、使われる樹種によって色合いや硬さ、特徴も違います。以下は、一枚板天板によく使われるおすすめの樹種です。
● トチ…肌触りがなめらかで、白く美しい
● ケヤキ…くっきりとした木目が特徴。硬く耐久性に優れている
● ナラ…家具によく使われるポピュラーな樹種
● モンキーポッド…茶色と白が混ざり合った色合いが人気
● ブラックウォールナット…重厚な色合いや木目が高級感を醸し出す
風合いや形が魅力的な一枚板天板は大変人気がありますが、価格が高いのがデメリットです。その点、木材をつなぎ合わせた集成材は、比較的安価な上に、きちんと木の風合いも感じられるため、多くの天板に用いられています。
ガラス天板
ガラスもよく天板に使われる素材です。木材の天板の上に、ガラス天板を重ねる場合や、ガラス天板のみで出来ているものなどがあります。 ガラス天板は、透明であることから圧迫感を出さずにインテリアに溶け込ませることが可能です。また、長年使っても、木材のように古びた感じが出づらく、汚れが落としやすいのも特徴です。
ステンレス天板
ステンレス天板は、キッチンによく使われる天板です。もともと「ステン」は錆びる、汚れるといった意味、「レス」はなしという意味を持っていて、その名の通り錆びにくい天板なのです。 特に最近では、傷がつきにくく清潔に使えるエンボス加工を施したステンレス天板が人気を集めています。
メラミン天板
メラミン天板は、メラミン樹脂で出来た天板のことをいいます。非常に硬く、耐熱性、耐水性、耐摩耗性に優れているので、キッチンやあらゆる家具の天板に幅広く使われています。 人工物なので、自然な風合いはありませんが、光沢があり、塗装ではないので剥がれなどもなく、機能性の高い天板と言えるでしょう。
タイル天板
天板の上にタイルを施したタイル天板は、キッチンやテーブルなどによく使われています。タイルは、水や熱に強いという特徴があり、特に水回りでは便利に使うことが出来ます。 また、なんといっても一番の特徴は、デザイン性です。タイルの色合いや形、貼り方などオリジナリティーのある天板が豊富に揃っています。
人工大理石天板
人工大理石天板は、その名の通り人工で作られた大理石の天板です。一見、大理石に見えるのですが、主な成分としてはアクリル樹脂やポリエステル樹脂が使われています。 ポリエステル系樹脂を使った人工大理石天板は、キッチンやトイレ、洗面台などの水回りに使われることが多いです。比較的低価格で作ることができ、光沢のある高級感溢れる仕上がりになります。 一方、アクリル系の人工大理石天板は、耐衝撃性にも優れているため、キッチンだけでなく、カウンターなどにも採用されています。
天然石
人工大理石天板とは逆に、天然の大理石やミカゲ石などを使った天然石天板もあります。人工大理石では出せない高級感や重厚感が特徴です。また、天然石自体が、インテリアの主役となるような存在感も放っています。 ただし、価格が高いこと、汚れやすく変色もしやすいこと、キッチンに使うと食器が割れやすいことなど、デメリットも多くある素材です。ですので、あえて人工大理石天板を選ぶ方も多いようです。 その一方で、天然石へのこだわりが強い方には、デメリットがあったとしても天然石天板の方が根強い人気を誇っています。
こんなところにも!天板は家中に使われている
上記の説明でも少し出てきましたが、天板はテーブル以外にもいろいろな場所で使われています。その一部をご紹介しましょう。
ダイニングテーブルの天板
一番代表的な天板と言えば、ダイニングテーブルではないでしょうか?ダイニングテーブルに使われる天板は、用途や使い勝手に合わせてさまざまな素材が使われています。 例えば、木材の天板なら温かみがありますし、ガラス天板なら掃除も簡単で傷もつきにくく、使いやすいでしょう。
棚の天板
本棚や食器棚など、あらゆる棚の一番上の板も天板です。ちなみに、天板から下の段に使われている板は「棚板」と呼ばれています。
カウンターテーブルの天板
カウンターテーブルの最上部も、天板といいます。カウンターテーブルは、家庭においては食卓テーブルとして、お店ではバーカウンター、病院では受付などに設置されています。 家庭のカウンターテーブルの天板には、木材やおしゃれなタイル素材などを使うことが多いようです。一方、バーカウンターでは人工大理石など、病院では文字を書きやすい素材が多く採用されています。
キッチンの天板
キッチンの中では、下ごしらえなどの作業を行う部分が天板にあたります。キッチンに使われる場合には、耐熱性、防水性、掃除のしやすさを兼ね備えた素材が選ばれることが多いでしょう。 特に、ステンレスやタイル、人工大理石などが人気です。
天板ごとのデメリット&対策
天板には豊富な種類があることをご紹介しましたが、それぞれの特徴ごとに起こるトラブルは違います。そこで、天板の種類ごとのデメリットや対策を解説します。
木材天板
木材天板に無垢材を使っている場合には、メンテナンスが大変というデメリットがあります。間違えたメンテナンスをしていると、ひび割れや反りが入ってしまいます。また、物を落とした時に凹んでしまうこともあるでしょう。 対策としては、水拭きや薬品を使った掃除はせずに、乾拭きで掃除するようにしましょう。また、無垢材であれば多少の凹みはアイロンなどを使って修繕することができます。その他の多少の傷は「味」として捉えて、木材の香りや色合い、模様を楽しみましょう。 一方、集成材を使用した場合、ひび割れや反りはあまり起こらないのが特徴です。ただし、接着剤で木材を繋いでいるため、無垢材よりも寿命は短く、接着剤が取れ始めるまでが寿命です。
ガラス天板
ガラス天板は、傷がつきやすく目立ちやすいという点がデメリットです。また、木製のテーブルよりも重いため、床が凹んでしまう可能性もあります。 傷対策としては、テーブルクロスやマットを敷く方法がおすすめです。重さに関してはどうしようもありませんが、テーブルの足に凹み防止グッズをつけるだけで、激しい凹みは避けることができるでしょう。
ステンレス天板
キッチンや水回りに使われるステンレス天板は、耐水性、耐熱性が高く、サビにも強いのですが、場合によっては「もらいサビ」をしてしまうことがあります。 「もらいサビ」とは、ステンレスに鉄製のものを長時間置いておくことで、ステンレスにサビが移ることをいいます。 また、こまめに水気を取らないと水垢の跡が残る点や、時とともに光沢がなくなってくる点もデメリットと言えるでしょう。 対策としては、こまめに掃除をすること、そして鉄製の鍋やフライパンなどを置きっぱなしにしないことです。 デザインに関しては、他の天板に比べてバリエーションが少ないです。ただし、ステンレスの質感が好きな方や、耐水や耐熱などの機能性を重視したい方には、あまり気にならないデメリットかもしれません。
天然石
メラミン天板
メラミン天板は、樹脂を浸透させた紙を重ね合わせて作られた天板です。そのため、いろいろな模様を再現することが出来ます。例えば、木目や大理石柄、タイル柄など豊富な種類が揃っているのですが、やはり本物の風合いを出すことは出来ません。 対策としては、質感や風合い、手触りにこだわりたいなら、木材や天然石など本物の素材を使った天板を購入するしかありません。 ただし、今の印刷技術はとても高度です。諦めずに素材感まで感じてしまうほどのリアルな柄のメラミン天板を探してみるのも、1つの方法でしょう。
タイル天板
タイル天板のデメリットは、その「重さ」です。キッチンなど、動かさないものに使用する分には問題ありませんが、移動したい家具への使用には注意が必要です。 また、表面が凸凹なので、テーブルに使用した場合は大きなタイルでないと書き物などが出来ないという点も覚えておきましょう。 そして、一番のデメリットが、目地の汚れです。こまめな掃除をしていないと、使っていくうちにどうしても黒ずんでしまいます。そんな時には、クリームタイプのクレンザーを塗り込んで数分放置してから、歯ブラシでこすると汚れが落ちやすくなります。
人工大理石天板
人工大理石は、熱に弱いというデメリットがあります。キッチンの天板として使用する際には、熱いものを置く際に注意が必要でしょう。対策としては、必ず鍋敷きを利用するということです。 また、細かい傷がつきやすい点もデメリットの1つです。衝撃によって傷がたくさんつくと、そこに汚れが入り込んで目立ってしまうことがあります。対策としては、こまめな掃除を心がけましょう。
天然石を使った天板は、とにかく高価という点がデメリットです。また、同時に、汚れが染み込みやすい点、変色してしまう点、硬いため食器などの陶器が割れやすい点が挙げられます。 まず、汚れ対策としては、天然石の表面に無数に開いた細かい孔を塞ぐため、特殊なコーティング剤を塗る方法が有効です。また、変色に関しては防ぐのがなかなか難しいですが、変色した場合には専門のクリーニング業者に掃除を依頼してください。 こういったデメリットを理解した上で購入すれば、高価な買い物になっても心から納得することが出来るでしょう。
こだわりの天板でワンランク上のインテリアに!
続いては、天板に少しだけこだわることで、ワンランク上のインテリア家具に仕上げるアイデアをご紹介します。これから天板を購入する方も、すでにある天板をリメイクしたい方も、ぜひ参考にしてみてください。
塗装する
木材天板を使っている部分に塗装してみてはいかがでしょうか?お部屋のインテリアに合った色で塗るだけで、雰囲気が変わるはずです。 お子さんの部屋なら、あえてポップな色にしても良いでしょう。テーブルの天板や、本棚の天板などを、部屋のテーマカラーに合わせて塗装してみましょう。 また、シャビーなインテリアにあった塗装にしたいなら、まず、天板に掠れたところから見える「下地の色」を塗っていきます。ホワイトならグレー、ブルーなら茶色がおすすめです。 下地が乾いたら、上から掠れるようにメインの色で塗装して、半乾きの状態でムラが出るように塗装を拭き取ります。これで、シャビー感あふれる塗装の完成です。
一枚板にこだわる
木材天板は、一枚板にこだわると一気におしゃれなインテリアになります。お値段は少々高くなってしまいますが、木1つ1つが異なった形をした一枚板は、部屋のシンボル的な家具になるほどの魅力を持っています。 お値段が気になる方は、DIYの端材や傷がついた木材を売っているアウトレットのお店に行ってみると良いでしょう。思わぬ掘り出し物が見つかるかもしれません。
形にこだわる
天板の形にこだわってみるのも1つの方法です。例えば、ダイニングテーブルの天板を丸い形にすれば、自然と家族の会話の弾むテーブルになるでしょう。 個性的なインテリアを目指すなら、三角形や楕円形などの天板を選ぶのもありです。
シールを貼る
リメイク用のシールを貼って、天板をカスタマイズする方法もおすすめです。リメイク用のシールは、100円均一や通販、あらゆるお店で購入することができます。 しかも、プリント技術の進歩により、かなりリアルな柄が豊富に揃っています。木目やタイル、大理石などいろいろな柄が揃っていますので、チェックしてみましょう。 なんといっても、シールを貼るだけという手軽さなので初心者でも簡単にリメイクすることが出来ます。家の中の殺風景な天板を見つけたら、ぜひ想像してみてください。
天板に関するQ&A
最後に、天板に関する質問にお答えしていきます。
木材天板をDIYしたい場合はどうしたらいい?
木材天板は、ホームセンターや通販などで購入することができます。ホームセンターで木材天板を購入する場合には、予め完成サイズを決めてから買いにいきましょう。 ホームセンターによっては、無料で木材のカットサービスを行なっているところもあるので、事前確認をするのがおすすめです。この時、角を滑らかにする「面取り」もお願いすると作業の手間が省けます。 通販で購入する場合は、長さや幅、厚さなどを指定した通りにカットして送ってくれるお店を選ぶと便利です。ただし、画面上で木材を選ぶことになるので、触った感じの質感を確認できません。木材の特徴をよく調べた上で利用しましょう。
天板の傷を防ぐマットにはどんな種類がある?
天板の傷を防ぐマットには、ランチョンマットやテーブルクロスなどがあります。布製やビニール製など素材もさまざまなので、用途によって使い分けると良いでしょう。 また、分厚いビニールマットもおすすめです。傷や水に強く、特にお子さんのいる家庭などでは便利で重宝します。中には、おしゃれな柄がプリントされているタイプもあるようです。 透明度の高いものであれば、その下に柄のプリントされた布や紙を挟んでも良いでしょう。工夫次第でいくらでもインテリアの幅が広がります。
天板の特徴を知って楽しく賢く使おう!
天板は、私たちの生活にとって身近なものです。ただ、素材によって特徴や注意点が違うため、間違った使い方をすると汚れが落ちなくなったり、傷ついてしまったり、割れてしまうこともあります。 適した場所に適した素材の天板を使うことで、そういったトラブルは防ぐことが出来ます。そのためにも、この記事でご紹介した天板の特徴をぜひ覚えておいてくださいね。 また、部屋のいたるところにある天板だからこそ、一工夫するだけでインテリアをワンランクアップさせることも可能です。DIYが流行っている昨今、自分で思い通りにリメイクしたり、自作したいという方も多いことでしょう。 ぜひ、あなたの部屋にぴったりの天板を、上手に楽しく賢く使ってみてください!
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