iemiru コラム vol.46
ハウスメーカーと工務店とは何が違うの?それぞれの違いを徹底比較!
ハウスメーカーと工務店の仁義なき戦い
「そろそろ夢のマイホームが欲しい…」 そう思い家づくりを意識し始めると、誰もが必ず直面するのが“建設会社選び”です。 建設会社選びといっても「ハウスメーカー」と「工務店」の2つがあり、「どちらにしよう・・」「そもそもこの2つの違いが分からない・・」と思っている方は意外と多いのではないでしょうか? そこで、この記事では、長きに渡って行われている「ハウスメーカーVS工務店」という、建設会社選びの仁義なき戦いに決着をつけるべく、それぞれの違いを比較し、建設会社選びのコツをご紹介します。
ネームバリューのハウスメーカー
まず、ハウスメーカーという言葉に正式な定義はありません。そのため「ネームバリューのある業者」と認識しておけばいいでしょう。 一般的にハウスメーカーは「積水ハウス」「大和ハウス」「住友林業」「セキスイハイム(積水化学工業)」「ヘーベルハウス(旭化成ホームズ)」「パナホーム」「ミサワホーム」「三井ホーム」などの、ネームバリューのある大手住宅メーカー8社を指す言葉として使われてきました。しかし最近では、「一条工務店」「タマホーム」といった新興住宅メーカーもハウスメーカーと呼ばれておりその線引きはますます難しくなっています。
地域密着型の工務店
ハウスメーカーと同じく工務店にも明確な定義はありません。 戸建住宅を請け負う建設会社の中でも特に「地元に根付いた地域密着型の業者を工務店」であると認識しておきましょう。 工務店の主な業務としては個人やメーカー等から戸建住宅を請け負い、各職人の手配や管理、その他工事全般の指揮をしています。同じ工務店でも業務体系によって違いがあるのでしっかりと見ることが大切です。
ハウスメーカーと工務店の相違点
では、ハウスメーカーと工務店の違いはなんなのでしょうか? どちらも明確な定義がないので一概には言えませんが、大きく見るとこれらにはそれぞれ特徴があります。
事業規模(安心感)で選びたい人はハウスメーカー
「ネームバリューのある業者」と定義したように、ハウスメーカーは全国各地に展開している事業規模の大きさが特徴です。広告で目にする機会が多いことや、モデルハウスや住宅展示場も全国各地にあるので、地域密着型の工務店と比べて安心感が大きいかもしれません。 そのため「ネームバリューがある方が安心して家づくりを任せられる」という方には、ハウスメーカーがぴったりだと言えます。
工期が短く、すぐに住みたい人はハウスメーカー
ハウスメーカーと工務店は工法が大きく違います。 最近では、加工された状態のプレカットという木材を現場で組み立てていくという工法が主流なのですが、プレカットを工場で必要最低限組み立てられたものを現場に運び、現場では設置するだけといった工法をとるハウスメーカーもいます。 これは事業規模の小さい工務店にはできないハウスメーカー独自の強みであり、工期も大幅に短縮することが可能です。このように一部の例外を除けば工期に関しては圧倒的にハウスメーカーの方が早く、注文してからすぐに住む事ができると言えます。
自分で家の設計をプランニングしたい人は工務店
ハウスメーカーは、手間を省いて全国どこにでも施工をできるようにするため、初めからある程度規格化された家を建てます。それに対して工務店では規格化されていない場合が多く、お客さんの希望や要望に柔軟に対応して一から設計図を作る事が可能です。 人生で一番大きな買い物で、なおかつやり直すことが出来ないため失敗できないのが家づくりです。そのため、「夢のマイホームは自分の思うようにデザインして欲しい!」という方には、工務店がおすすめできると言えます。
家づくりのコストをできるだけ抑えたい人は工務店
ハウスメーカーも工務店もコストはピンキリなので簡単に比較することができませんが、平均的に見ると工務店の方が安い場合が多いです。 そもそもハウスメーカーの狙いは、「家の規格化により工事の手間を大幅に省き、材料を大量注文することによって材料費を安くし、住宅のコストダウンをする」というものなので、工事にかかる費用だけに関して言えばハウスメーカーの方が安いです。 ではなぜ最終的には支払う金額がハウスメーカーの方が高いのかというと、それは広告宣伝費の違いです。テレビCM放送や全国各地にモデルハウスの建設などを行うため、ハウスメーカーは広告宣伝費が多くかかってしまいます。そのため、広告費用を建築費に上乗せすることで最終的には支払う金額が高くなってしまうという傾向にあります。 その反面、工務店では工事費用こそハウスメーカーと比べるとかかってしまいますが、それ以外の費用はかからないため結果的に見た場合、工務店の方が安く収まる場合が多くあります。
技術力の違いは測りにくい
ハウスメーカーは施工を工務店に委託している
ほとんどのハウスメーカーは、受注までを行い、契約後の施工に関してはその地域の工務店に委託しています。そのためハウスメーカーとしての技術力ではなく、その下請けの工務店の技術力が問われるため、ハウスメーカーと工務店では技術力を比較することは難しいです。
どの工務店が施工するか聞いてみる
ハウスメーカーと工務店の技術力の比較は難しいですが、ハウスメーカーが委託している工務店と、工務店の技術力の比較なら可能です。 そのため、ハウスメーカーには「どの工務店で施工しますか?」と聞いてみましょう。そうすることで比較がしやすくなります。 ハウスメーカーは委託する工務店を、その時に空いていて、なるべく安く済む工務店を選ぶ傾向にありますので注意してください。
工務店選びのキーポイント
会社のホームページをチェックして、会社の方針を確認する
ハウスメーカーとは違い情報が手に入りづらいからこそ、まずはその会社の方針をしっかりと知る事が大切です。 地域密着型の工務店だからこそ、その地域でうまくいっている工務店には必ず「デザイン性を重視している」「メンテナンス不要の家を作っている」「最新設備が充実していて、機能性に富んでいる」など、その会社特有の強みを持っています。 もちろんホームページを見てもあまり分からない場合は、面会した際に直接聞いてみるのも良いです。 「その会社はどのように他社との差別化しているか」をしっかりと確認してあなたの要望や理想に一致する工務店を選びましょう。
実際に建物を見に行って、その後の暮らしをイメージする
百聞は一見にしかず、実際にその会社が建てた家を見に行きましょう。その家はもしかしたら今後一生暮らしていく家になるかもしれません。それを見て自分がそこに暮らした場合、しっかりと生活がイメージできるかどうかを判断しましょう。 しかし、注意点としてモデルハウスや住宅展示場などを見ると、ついつい豪華な家具や設備にうっとりとしてしまいますが、それは訪れたお客様にとって良い印象を持ってもらうために、大きな費用を使って様々な設備が取り揃えられている豪華な住宅なので、そう言った点を念頭に置いて見に行ってください。 メリットだけを話して、デメリットについての説明をしてくれない営業マンもいるので、「この家のデメリットはなんですか?」と素直に質問してみるのもおすすめです。
作業現場を見に行き、作業風景を見てみる
完成した家を見にいくだけではなく、その工務店が実際に家を立てているところも見てみると良いでしょう。 もしその工務店に家づくりを発注した場合、実際に作業してくれるのはその現場にいる大工さん達です。その大工さん達が、「工具を整理整頓できていない」「ゴミをしっかりと片付けていない」「タバコの吸い殻をその場に捨てている」「喋り声やラジオの音が近所迷惑になっている」と言った方達だったらどうでしょうか?そこには頼みたいとは思えませんよね? そのため、しっかりと作業風景を見ることで信頼できる工務店かどうか判断しましょう。
営業マンや設計士と話すことで、信頼できる相手かどうかを見極める
しっかりとした工務店の営業マンや設計士は、何を聞かれても的確な解答を返せます。そのために家づくりに関して気になることはなんでも聞いてみましょう。その時に「えーっと…」と回答に困っている場合はやはり信頼性に欠けるかもしれません。 また、担当者からの質問が、あなたの「普段の生活」について質問してくれているか注意しましょう。 例えば、「何部屋欲しいですか?」と「どのように過ごせる部屋が欲しいですか?」だとどちらの質問が嬉しいでしょうか?後者の方があなたの「普段の生活」について聞いてくれているので、経験からどんな部屋をどのくらいの数必要かが分かります。 やりとりの中で家に合わせた生活スタイルではなく、生活スタイルに合わせた家を作ってくれるか判断しましょう。
自社施工であるかどうかを知る
家づくりは通常人生で一度きりです。そのため、長い付き合いになる住宅は、しっかりと強い責任感のある一貫施工体制の工務店を選ぶと良いでしょう。 実は、工務店の中には受注するだけして後は下請けの会社に任せるというところもあり、自社では一切の施工はしないというところもあります。 また、現場に近い工務店を選びましょう。 工務店は地域密着型のところが多いため、地元での評判がかなり大切です。現場に近ければ自社の生き残りのためにも施工を始め、メンテナンスや管理をしっかりと行う責任のある仕事をしてくれます。
一番大事なのは家を建ててから
ハウスメーカーと工務店ではどのような違いがあるかわかっていただけたかと思いますが、どちらにせよどんなに安く、デザインや機能性がいい部屋が出来ても、すぐに壊れてしまっては元も子もありませんよね?実は、家を建ててからが家づくりの本番なんです。
安心して住み続けたいなら、各社のアフターサービスをチェック!
家作りにおいて住宅を保証してくれるアフターサービスはとても重要です。 アフターサービスは会社によって違い、定期点検や補償制度を設けているところもあれば、不具合があればすぐに駆けつけて修理してくれるという会社もあります。 工務店よりもハウスメーカーの方が定期点検や保証内容をきっちり制度化しているところが多く、ルールに沿って対応してくれる会社が多いです。
無料保証期間の長さで、各メーカーの家のレベルがわかる!
実は、無料保証期間は各メーカーによって違いますが、ハウスメーカーや工務店に関わらず10年の無料保証期間が義務つけられています。そしてその無料保証期間の長さで各メーカーの家のレベルがわかります。 例えば、鉄骨系の工法を主流としているあるハウスメーカーは無料期間が30年ですが、木造軸系を主流としているあるハウスメーカーでは無償期間は10年です。無料保証期間を長く設けているということは、それだけ家が傷みにくく追加の工事をする必要がないという自信と耐久性のレベルの高さが現れています。 もちろん木造軸系よりも鉄骨系の方が耐久性は高いのでこれだけ差が生じていますが、無料保証期間をチェックすることはそのメーカーのレベルを知る軸となります。
どちらが良いかは要望次第
ブランド志向で家を選ぶならハウスメーカーを!
工務店よりもハウスメーカーの方が自由度や料金の安さは劣ってしまいますが、工法や定期点検などの保証制度がある程度システム化されています。さらにネームバリューもあるのでそちらの方が安心できる思う方はハウスメーカーでの家作りがオススメです。
限られた予算で家づくりをしたいなら工務店を!
逆にハウスメーカーの方がネームバリューもあり安心感がありますが、工務店は料金が安く抑えられてさらにデザインも柔軟に対応してくれます。限られた予算で自分のイメージにより近づけたいと思う方は工務店での家作りがオススメです。 ハウスメーカーにも工務店にもどちらもメリットとデメリットがあります。自分が家作りにおいて何を重視するかをしっかりと考えて、その要望により近づけられる建設会社を選びましょう。
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