iemiru コラム vol.476
自己資金ゼロからのマイホームづくり vol.3
いよいよ始まった私たちの家づくり
土地が決まり、工務店が決まり、私たちの家づくりはようやくスタートしました。 スタートしたといっても、家づくりが初めての私たちには次は何から手をつければいいのか全くわかりません。 早速担当の方に聞いてみたところ、「とにかく、いいなと思った写真をたくさん集めてください!」とのこと。 インターネットやインスタグラムなどのSNSを閲覧したり、スマホアプリを使ったり、書店の雑誌やフリーペーパーなどの紙媒体に付箋をつけたりと、自分たちの「好きな家の写真」をたくさん集めました。
次に待っていたのは建築家の先生との打ち合わせでした。建築家の先生との打ち合わせは、計3回ありました。 初回の打ち合わせでは、私たちの趣味などについての何気ない会話から家に対する要望まで、和やかなムードの中で様々な話をしました。 3週間後の2回目の打ち合わせでは、建築家の先生が設計図と模型を用いてプレゼンしてくださいました。私たちはこの日まで毎日、どんな設計をしてくださるのだろうとワクワクしながら、とても楽しみにしていました。建築家の先生に対して、「さすが!」というのも失礼かもしれませんが、私たちの要望とワガママを存分に取り入れた素敵なプレゼンをしてくださり、本当に驚きました。その時のドキドキと感動は忘れられません。 3回目の打ち合わせの前には、友人や両親などから意見をもらいつつ、絶対に譲れない部分や要望をまとめました。 間取り自体はとても気に入っていたので、そこは崩さず、できることとできないことを工務店の担当の方に相談しながらまとめていきました。 その中で、私たちは所有する「もの」がたくさんあるので、収納がもっと必要だと感じました。これについての改善策は、工務店の担当の方が建築士さんと話し合って下さり、ほぼまとまっていたので、3回目の打ち合わせは間取りの最終確認というイメージでした。 建築家の先生と顔を合わせることはたった3回でしたが、とても楽しく打ち合わせができました。
夢のマイホームへ、膨らむ希望
打ち合わせ前に集めた、ときめく写真の数々…開放的なリビング、カフェのようなおしゃれで機能的なキッチン、インダストリアルな雰囲気のインテリア、清潔感のある洗面スペース、趣味を極めた秘密基地。 それに加え、完成した我が家の間取り図と模型。 見ているだけで、未来の我が家への妄想がどんどん膨らんでいきました。
予想外の出費に諦めなければならないことも
建築家の先生との打ち合わせを終えた後は、工務店の方とインテリアコーディネーターの方との打ち合わせが続きました。こちらは回数に制限はなく、納得いくまで何度も打ち合わせをさせていただきました。 この打ち合わせでは、外観、壁紙、照明、コンセントの位置など仕様の細かい部分を決めていきました。 第1話でも記しました通り、私たちの自己資金はゼロ。予算は限られています。 (ここまででお気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、)実は私、とても見栄っ張りです。 漠然と、「おしゃれな暮らし」に憧れ、探せば探すほど家づくりに取り入れたいことがどんどん増えてしまいました。しかし当然ながら、それを全て叶えることは不可能です。その現実にぶち当たりながら、多くのことを断念しました。 例えば、「こちらが標準仕様ですが、プラス1万円でもっとお掃除が楽なものに変更できます。」そう言われると、「長く使うものだし1万くらいならいい方にしよう。」と、グレードアップしたとします。その調子で他の物もどんどんグレードアップしていくと、最終的に何十万も予算オーバーしている!という事態は何度も起こりました。
家づくりは何百万、何千万というお金が動きます。 その中での数万円は小さく感じるかもしれませんし、やはり高いものは見た目のおしゃれさや便利な機能を持っているものです。 しかし、自分達のライフスタイルに合っているかどうかを見極めながら、本当に必要なものを分別することが大切だと感じました。見た目に関していえば、家全体に統一感を持たせるというのも重要なポイントだと思います。 探した写真の中でも、私がやりたいと思ったことは大幅にコストがかかる事例が多く、見積もり額がどんどんと上がっていったので、諦めざるを得ませんでした。 当時はショックを受けたりもしましたが、結果的に身の丈に合った選択ができて良かったと思っています。
子連れの打ち合わせ・ショールーム巡りは体力勝負
私の中で家づくりのイメージといえば、「打ち合わせ」と「ショールーム巡り」でした。 実際に、家づくりのメイン作業であると言えると思います。 今振り返ると、どうしようかと考えているこの時が最も長く、最も楽しかったと思えるのですが、このメイン作業が子連れにとっては最も大変でもあったのです。 私たちのマイホーム完成までのスケジュールは、比較的ゆとりがありました。それでも比較検討するために、いくつかのショールームを休日の度に巡りました。 新しく生活をする場にふさわしいキッチン、バス、トイレなど水回りを主として、長く使うために様々な場面を想像して慎重に選んでいきます。これが想像より遥かに疲れるのです。そんなの知ったことかと言わんばかりに、「退屈!遊んで!!」とグズグズする子どもたちをなんとかなだめながら、考え選ぶのは、私の優柔不断な性格も相まって、本当に大変でした。 私たちと同じように、家族が増えたタイミングで家づくりを始める方も多いと思います。子どもを連れての打ち合わせやショールーム巡りは、思うようにいかずに大変な場面も多々あります。でも、それ以上にわくわくした気持ちになるのも事実です。 是非、ショールーム巡りまでにイメージをたくさん膨らませて、体と心と脳と予算を調整し、本当に叶えたいことを吟味しておくことをおすすめします!
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